年を取ってくるとクビを切る

私が過去に在籍した有名なブラック企業では、40歳以上の人はほとんど管理職でした。
管理職になれない(ならない)人は辞めてしまうのです。

その会社は営業会社かつ肉体労働でしたので、若いうちだけの体力勝負。
管理職になればデスクワークに変わるので、多少体は楽になります。
しかし拘束時間は半端ではないので精神的に辛いですし、寿命もかなり縮むと思われます。

ブラック企業で管理職になるのは完全にイエスマンだけで、仕事を改善しようとしたり、
問題意識を持っている人は上に上がれないシステムになっています。
考えるのはトップで、手足になるのは兵隊たち、という構造が出来上がっています。

管理職になれない、なる気がない社員は辞めて独立したり、収入は減っても
もっと体力的に楽な仕事に移っていきます。

「年を取ってくるとクビを切る」と言うのは、実は割と待遇がいい会社なのです。
リストラを行う会社は、退職する人がいないので仕方なく解雇するのですが
ブラック企業の場合、みな将来に希望が持てないので自発的に辞めてしまいます。
そのかわり若いうちに辞めようとすると「辞める人は順番待ちだ。今辞めさせる訳にはいかない」と言ってきます。

ホワイト企業は、定年退職などの自然減・新卒採用などの自然増以外は人の出入りがほとんどありません。
だから収益減など、想定外のことが起こるとリストラなどで人数調整をするしかないのです。

真のブラック企業は「年を取ってくるとクビを切る」のではなく、自然と人がいなくなるものなのです。
最終更新:2012年07月13日 03:28