音色別アプローチ


概論

どんな音色でも共通して言えるのは、

①元々の楽器では、どのように音が生み出されるかを考える。

まずはちょっと意識してみるだけでもいいです。
特に生楽器系の音では音が発生する原理を知ると鍵盤での演奏に役立ちます。

②音のエンベロープ(ADSR)を考える。

鍵盤楽器に限らず、音は基本的にAttack→Decay→Sustain→Releaseから構成されます。
(音の立ち上がり→減衰→鍵盤をおさえている間の持続→鍵盤をはなした後)
ピアノなら鍵盤をおさえた後ゆるやかに音が減衰していくのに対して、オルガンやシンセ音の多くはずっと鳴ったまま、ですよね。
元々立ち上がりが緩やかなストリングスの音にはピアノの音をレイヤーさせてAttackの音をハッキリさせるなど、必要に応じてADSRの調整や補足にトライしてみましょう。

③『キーボード』の音らしくあるべきかどうかを考える。

たとえば一口にストリングスの音といってみても、
いかにも本物らしい音が求められる場合と、
synth. stringsやmellotronなど、なんとなく機械音っぽい方が良い場合があります。
楽曲に応じて考えてみましょう。


各論

-ピアノ

基本的には思うがままに弾いてみましょう。
ただし、本物のピアノよりも鍵盤数が少ないので、低音域or高音域で弾ききれない音が出てくることがあるので注意。
あらかじめオクターブ違いのピアノ音を登録しておいて曲中で切り替えるなど、ひと工夫する必要があります。
また、特にピアノ音は低音が強調されやすい傾向があるので、できれば本体で低音を適度に絞っておくといいでしょう。
ちなみにいわゆる“キーボード”は本物のピアノ鍵盤とはタッチが違うことが多いので、鍵盤の重さにも意識し、注意して弾いてみてください。

-エレピ

一言でエレピといっても、ローズ、ウーリッツァー、CP(YAMAHA)系、クラビネット、デジタルっぽいベル系の音など、様々です。
できるだけ聴き比べてみると、求める音に近い音が見つかるはずです。
鍵盤弾きの人はそれぞれの楽器を勉強してみることをおすすめします。

  • (ex.) 奇跡の地球(ほし) / 桑田佳祐 & Mr.Children: イントロを中心に、いろんなところでクラビネットがチャカチャカ鳴ってます。KEY演奏は小林武史氏なのでクラビの音以外でも勉強になること請け合いです。

-オルガン

オルガンは鍵盤のタッチでは音量調整ができない楽器なので、足元のエクスプレッションペダルで音量をコントロールします。
曲にもよりますが基本的には音を途切れないように、持続音は指を押さえたままスムーズな運指を心掛けましょう。
オルガンが目立つ曲では、ロータリースピーカーの回転速度のslow-fastを切り替えてやると、いい味が出ます。
とりあえず鍵盤左のジョイステッィクを上に倒してやると、音のうねりが変化するのがわかると思います。
それがスピーカーの回転うんぬん…ということです。
  • (ex.) Devil (live ver.) / B'z: 本編もさることながら8:00頃からのソロ(主にオルガン)プレイに注目。ちなみにそばで回転してるのは本物のロータリースピーカーです。

-弦楽器(ストリングス)

まず、『求めている音はバイオリン一本の音なのか、弦楽器隊の奏でる音なのか?』、
『立ち上がりが鋭い音なのか、包み込むような優しい音なのか?』、
『リアルな弦の音色か、機械的なサウンドなのか?』 などなど、自分のイメージに近い音を探していきます。

一般的には、弦楽器系の音の場合、単純なフレーズでも高低を使って演奏してやると壮大さが増します。
元の音にオクターブ違いの音を重ねてみると良いかもしれません。

スピード感を求める場合はアタックが鋭く強くキレのいい音を。
和音を鳴らす場合、例えば一番高い音はずっと押さえっぱなしにして、ほかの音を変化させていくと効果的です。
持続音の場合、持続する時間が長ければ長いほど強い印象を与えることができると言われています。
  • (ex.) Viva La Vida / Coldplay: イントロから続くフレーズと、間奏のストリングスの雄大さとの対比を意識しながら聴いてみてください。

-管楽器/吹奏楽器(ホーン)

楽器のイメージという点では弦楽器の場合と似ています。
求めているイメージを具体的にできるといいでしょう。 管楽器で特徴的なのは、ビブラートや、音が途切れる瞬間の音の変化です。
ジョイスティックの動きでシミュレートしてみましょう。
  • (ex.) ボーイフレンド / aiko: リンクないです、すいません。でも音の強弱や減衰時の音の変化は分かりやすいのでぜひチェックを。

-シンセ(リード系)

機械的な音色のうち、基本的に音の芯が太く、ソロフレーズに使われることもある音です。
MoogやProphetなど、ヴィンテージシンセの名前をもじった音色もあるので、興味のある人は知識を深めてみると面白いかと思います。 リード系の音は単音弾きの場合が多く、ポルタメント効果がかかっていることもあるので、
わざと一つの音しか鳴らないMonoモードにしておくと、本物のように演奏しやすいかもしれません。
というか、多くの音では初期設定でMonoモードになっているかもしれませんが。

-シンセ(パッド系)

こちらはJupiterなどが有名でしょうか。ある意味ストリングスにも近い音かもしれません。
音のボイシングはストリングスを参考にしつつ、シンセ特有のモジュレーション、各種フィルターを使ってリアルタイムに音色を変化させてみましょう。
部室のM3では、ジョイステッィク下のリボンコントローラーや、タッチパネルのX-Y MODEでのコントロールも可能です。
自分なりの音で、自分なりに演奏してみてください。
  • (ex.) OASYS / KREVA: 音源動画ではなく関連コメントページへのリンクです。(Evernoteアカウントに音源アップしてあります。)この曲はKREVA氏がOASYSというKORGのシンセサイザーで制作したという楽曲で、複雑なフレーズはなくともボイシングや音色の変化の工夫の仕方で十分にサウンドが印象的に仕上がっている好例と言えるでしょう。
&simpleapi_img(http://natalie.mu/music/pp/kreva)

-メロトロン

キーボードの音色カテゴリーではストリングスやフルート、コーラスなどに区分されることが多いですが、
ストリングスやフルートの音色をサンプリングしたテープ音源を元にして、押さえた鍵盤に応じて音を発する楽器です。
譜面にMellotronと書かれてなくても、実はメロトロンサウンドということもあるんですよ。

-ボコーダー

音の出る仕組みはメロトロンと似ています。出てくる音は全然違うけどね。
マイクを通して音声を入力し、任意の音程の鍵盤を押さえてやるとその音程で声が加工されて出力されます。
なので鍵盤でドの音を押さえていれば、入力する声に関わらずドの音程で出力されます。
和音で押さえればしっかり和音で聴こえます。


etc...  


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最終更新:2012年11月20日 17:47
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