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狛枝凪斗は苛立っていた。
 ファイナルデッドルームのクリア特典のファイルに記されていた事実…
信愛して止まなかった希望の象徴…それも自分自身を含めた15人全員が超高校級の絶望であるという事実に。
 生まれ持って素晴らしい才能を持ち、いずれ世界の希望として羽ばたいていくべき彼らが絶望に堕ちていた事も業腹だったが、
何より(未来機関の"裏切り者さん"と予備学科の日向を除いた)クラスメイト達を救うどころか共に絶望と化していた自分自身が誰より許せなかった。
 過去の間違っていた自分を殴ってやりたいが、その自分自身がどのように絶望に堕ちたのかも容易に想像できる。

 このコロシアイ修学旅行においても、「より希望を強くする」という想いから絶望的なコロシアイの引き金になったのは他でもない自分である。
 恐らく過去の狛枝も仲間たちを蝕む"真の超高校級の絶望"に肩入れしたのだろう。より強い希望を育む為に。絶望に耐えきれず最早希望を取り戻す事が不可能な状態にまで陥った彼らと自分に絶望し、いつしか手段と目的は入れ替わり……。

 「くそっ!」

 そこまで考えて狛枝は声を荒げて怒りを吐露した。忌むべき過去の自分の気持ちが分かってしまう今の自分にも怒りを感じてしまったのだ。
 希望を語る資格が自分にあるのだろうか?いや、今の自分はまだ絶望していない。例え記憶を失った状態だとしても、今はまだ希望がある。
 自分の推測しうる限りの最悪の状態だけは避けなければならない。
この島の"絶望"を壊滅させ、黒幕の思惑を阻止すれば、自分は"超高校級の希望"になれる…もっともそう考えているのは自分だけで、そう呼ばれる存在はもっと別の所の別の在り方の誰かだろうけれど。

 時は四度目の学級裁判…弐大猫丸を殺害した田中眼蛇夢が処刑されたその日の夜。疲れが無い訳ではないが、休んでいる余裕は無い。
希望の為の計画を練らなければならないのだ。狛枝はウロウロとコテージの中で動きつつ思考をまとめる。
 やはり裏切り者…このデータ世界のジャバウォック島にのみ存在する"監視者"は生きていなければならないだろう。
学級裁判で勝ち抜いたクロに与えられるのはあくまで「島から出る"権利"」だ。元の肉体のないデータにそんなものは成立しないし、よしんば成立したとしても権利を行使する理由もないだろう。
この島から出る事はイコール"超高校級の絶望の復活"なのだ。裏切り者以外でその権利を投げ出せる人物はいない。
 だから自分がすべきことは"裏切り者"をあぶりだす事だ。
しかし、これまで糸口さえ見えてこなかったその人物をまともに探し出すのは極めて困難だ。
日向である可能性もかつては考慮していたが、予備学科で何の才能もない彼の肩書は超高校級の集団に紛れ込ませておくにはあまりにも異色過ぎる。
 探し当てる為には、自分の"超高校級の幸運"、そして場合によっては学級裁判にも頼る必要があるだろう…。

 「これもある意味モノクマの思い通りなんだろうね…。このファイルを見たボクが学級裁判を引き起こそうとするのは」


 本棚に隠しているクリア特典のファイルを見つめて狛枝は呟く。 
 もしかすると、獲得者がいなければこのファイルは次のコロシアイの"動機"になっていたのかもしれない。
まぁ、今となってはどうでもいいことだが。ちなみに希望ヶ峰学園入学後の例の資料は既に処分している。

 コンコン。

 ドアをノックする音が聞こえる。どうやらこの自分に来客らしい。果たして誰だろうか?ひょっとして裏切り者だろうか?

 「どうぞ」

 昔の九頭竜ではないが、今や彼らと馴れ合う気など毛頭もない。しかし、話ぐらいは聞いてもいいだろう。
 ドアのロックを解錠すると、そこにいたのは超高校級のゲーマー、七海千秋であった。

 「七海さん。こんな夜中にどうしたの?眠れないなんて事は無いよね?島に来たばかりの時は寝てばかりだったしね」

 「狛枝君。ちょっと話がしたくて来たんだ。入っても良いかな?」

 「ボクみたいなヘタレなクズとは言え男の部屋に女の子が夜中に一人で入ってくるなんて色々な意味で危険だよ?」

 「狛枝君は私を襲うのかな?」

 「そりゃ襲わないけどさ…」

 「じゃあ、問題ないよね」

 と言って、七海は狛枝の部屋の中にスッと入って行った。そしてあろうことかベッドに座りこんだ。
 …図太いと言うか豪胆と言うか、この女子高生は礼儀作法云々はさておき人としての基礎が多少欠落している節がある。まぁ「超高校級の高校生だから」の一言で見事に解決する違和感ではあるのだが。


「ねぇ、さっきの学級裁判の前からずっと様子がおかしいのは、どうしてかな?」

 「ボクをおかしいと思うのは、キミ達の方こそどうかしているからだよ」

 いつぞやの学級裁判の時と同じような台詞を口にする。
けむに巻くというか、七海には会話がまともに成り立たない事を認識してもらい早々にお引き取り願いたかったのだ。
今はこんな事をしている場合ではない。
時間の無駄だし、ひょっとしたら目の前にいるのは超高校級の絶望かもしれないと考えるだけで計画を待たずに五回目の殺人を引き起こしてしまいそうだ。
彼女が裏切り者である可能性を思い浮かべて気持ちを抑える。さすがに狛枝でも一晩すら待たずに気持ちの整理をつけられなかった。

 「ひょっとして、ファイナルデッドルームで何かあったの?」

 「……」

 「左右田君と九頭竜君から聞いたんだけどね、
ストロベリーハウスで死体発見アナウンスを聞いた後に狛枝君が皆と合流した時は、いつも通りの様子だったんだって。
それから手分けして捜査に取りかかる為に一度別れて、次に見かけたマスカットハウスでまた合流した時には既に様子がおかしかったって」

 「……」

 「左右田君達と合流する前に、私と日向君と合流していてその時も様子がおかしかったから、
いつも通りだった時からそれまでの間にあった出来事って狛枝君のファイナルデッドルーム突入ぐらいなんだよね」

 「……」

 「ファイナルデッドルームの先にあるオクタゴンで何があったのかは私は知らない。
狛枝君以外で入った田中君もいないから、真相は分からないまま。ねぇ、教えてくれないかな?」

 もし七海が裏切り者なら、ファイナルデッドルームをクリアしてオクタゴンに入ったまでは自分はいつも通りだった事を知っているはずだ、と狛枝は考える。
狛枝と一緒に行動していたモノミと繋がっているのだから知っていてもおかしくは無い。
モノクマが彼らの存在を取るに足らない存在だと度外視している以上、既にモノミと裏切り者が密談している可能性が高い。
 ひょっとしたら、クリア特典が原因と目星も立っているのかもしれない。
 だが幸運にも、自分が知った真実が何なのかを知る人物はいない。
一緒にいたモノミが期せずしてモノクマにさらわれていなければ裏切り者にリークされていたかもしれないと考えると、本当に自分はツイていると思わずにはいられない。

 「お願い…教えて?」

 「あぁ、そんな風にボクみたいなクズに教えを請うなんて超高校級のキミらしくないなぁ。君は超高校級の恥知らずなのかな?」

  あえて挑発するような態度で接する。
その反応で裏切り者か否かの判断材料が得られればそれで良し。話にならないと呆れて帰ってくれればそれも良し。だが七海は、

 「狛枝君はクズなんかじゃない!……と、思うよ」

 珍しくハッキリと声をあげたかと思えば、優しく微笑んでこちらを見つめた。

 「どうしてそんな風に自分を卑下しちゃうのかな。
過去の人間関係がそうさせちゃったのかな?辛い思い出がそうさせちゃったのかな?
でも、何となくわかるよ。そういう生き方を選んだんじゃない。そういう生き方に縛られちゃったんだよね。特に狛枝君の"超高校級の幸運"は…」

 「やめろ…」

 「確かに、狛枝君がしてきたことは褒められた事じゃないよ。
自分で分かってるかな?君ってすごい推理力あるよ。でも、それを必ずしも良い方向で用いてはいない。
私達は狛枝君にたくさん振り回されもしたけど、同じくらいに助けてももらったんだよ?だから君はそんな自分に胸を張っても…」

 「やめろって言ってるだろ!」

そう叫んで、狛枝は七海に掴みかかった。ベッドに座っていた七海はそのまま狛枝に押し倒される形となる。

七海は表情を変えない。
突然の事態に何がなんだか分からなくなっているのだろうかとも思ったが、単に動じていないだけのようにも見れる。
狛枝は、じっと七海を見つめる。
瞳、鼻筋、唇、顎、首筋、胸元…そうしているうちに、自分が彼女を襲おうとしているような体勢である事に気付いた。
徐々に動悸が激しくなり、呼吸も荒くなってきた。
だが、しかし目の前の七海は相変わらず表情も呼吸も変わらない。
事ここに至っても、自分がどれほど危険な状態にあるのかを理解していないのだろうか。

「狛枝君、大丈夫?」

むしろ今するべき自分の心配をさておいて、欲情の色を見せつつある自分の心配をしてくれている七海に、少しだけ心が痛む。

「ボクは…ボクは……」

 何よりも希望が好きだった。何よりも希望を愛していた。
希望が絶望に屈するはずないと思っていた。自分はいつだって希望のために生きていけると信じていた。
そのすべての想いと気持ちは見事に裏切られ打ち砕かれた。

 あんな資料は嘘っぱちで作り物で出鱈目だと信じたかった。
しかし、本物だと認めなければ今置かれている自分たちの状況と辻褄が合わないし、何よりこういう時のモノクマは嘘の情報を提供しないという事を自分たちは嫌というほど知っている。目を逸らして嘘だと思い込む事は希望ではない。
絶望的な事実を信じるしかなかった。

「狛枝君…」

「うるさいッ!」

そう叫び狛枝は、七海の服を剥ぐように脱がせにかかる。七海は抵抗はしないものの、さすがに自分が何をされるかを理解しつつあるようで不安げな表情を浮かべる。

やがて露わになる服の上から見る以上に大きな二つの双丘に、右手を伸ばす。
左手で七海の首元を押さえつけようとしたが勢い余って首を絞めてしまいそうだったので添えるだけに留めた。

右の乳房と左の乳房を交互に捏ね繰りまわす。狛枝自身の怒りや憤りをぶつけるかのように乱暴で、お世辞にもテクニシャンとは言い難い手つきではあったが、経験がないのだから仕方がないだろう。だから、

「痛いよ…狛枝君…」

という七海の悲痛な訴えも、

「ッ!」

唇を自身のそれと重ね合わせることで押し込めた。これには七海も目に見えて動揺していた。
生々しい性の知識には疎くてもキス程度の重大性は理解しているのだろうか。
ひょっとしたらファーストキスだったのかもしれないが構わなかった。
超高校級の絶望なら、純情や純潔を散らされる程度の絶望は教養のうちだろう。
今更データ世界で奪ったところでなんともない。だが、もしそうでなかったら、データの存在と体を交えてしまうことになるのだろうか。

「ッ!んっ!~~~~」

狛枝の舌は遠慮なく七海の口内を蹂躙する。歯茎の裏も、歯の裏も、舌も…ありとあらゆる箇所の感触を愉しんだ。
七海の頬は紅潮し、目も若干潤んでいる。その表情はやはり不安気であった。
それでも、狛枝を責めるような表情ではなく、どころか身を案じているような優しさすら感じる。

唇を引き離すと、二人の涎が糸を引いて互いの唇の架け橋となった。狛枝は息を荒くしているのに対し、七海はそれほど呼吸を乱していないようだ。

それがまた狛枝の憤りに拍車を掛けてしまう。

七海のスカートを捲りあげ、下着を剥いだ。そして、次に自分のズボンを脱ぎ捨て、極限まで昂ぶった"モノ"を七海の秘所にあてがう。
濡れてはいなかったものの、狛枝の…いわゆる我慢汁と呼ばれる液を塗りつけるようにして湿らせた。七海はややくすぐったそうにしていた。

やがて、"モノ"を七海の体に貫通させる。

「ッ!……」

結合部からは純潔の証である血が滴っている。少なくともこの世界では初めてだったようだ。

七海は目を強く瞑り、歯を食いしばった。単に痛みがそうさせたのか、あるいは純潔を奪われたショックが相当だったのだろうか。

だが、そんな悲痛な表情を浮かべる少女の事など構わないとばかりに狛枝は腰を強く打ちつける。

「ぐっ…!」

やはり強引に挿入を果たしたせいで、膣内はかなりきつかった。狛枝からも呻き声が出てしまう。

七海と目が合う。こちらがどれだけ負の感情をぶつけても、彼女がこちらを見つめる目は変わらない。どこまでも優しい視線だった。
どうしてそんなにも優しくなれるというのだろう。
ふと、どこまで七海がその表情を自分に向けていられるかを試してみたくなった。

腰を打ちつけつつ首筋に舌を這わせる。

「ッぁ…」

そして、耳たぶ、頬、鼻、唇、顎、肩、腋、乳首と性感帯を探すよう唇で弄んだ。

箇所を変える毎に、くすぐったそうな声をあげるものの、結局七海はこちらへの態度を変えることはなかった。

そのうち、互いに限界が近づいてきたようだ。

「七海さん…もう、そろそろ限界だ…中に出すよ!」

七海は頷きはしなかったが、両足を狛枝の腰に絡めて固定した。そして、両手を狛枝の顔に添えて自分の顔に引き寄せ、口づけをした。

「ッ!?」

これには狛枝も驚いた。まさか七海から求めるような行動をするとは思っていなかったのだ。ご都合主義のエロ漫画のような状況に、一瞬困惑はしたものの、

「ッ!くっ…出る!!」

昇天の感覚に頭の中が真っ白になり、何も考えられなくなった。あり得ないほど大量の精液を七海の子宮に向けて吐き出した。結合部からは、白濁とした液が溢れてベッドを汚す。

七海も狛枝に抱きついたまま痙攣を続けていた。しばらくすると、震えは収まった。

精を吐き出した狛枝は、呼吸を整えようとしたが、

「ちゅっ」

呼吸のために開いた唇に再び七海が唇を重ねてきた。同時に舌も入れてきた。

息が出来ない程に激しい接吻に、狛枝は苦しんだ。

どれほど長く口を侵されていただろうか。狛枝にはそれが永遠のように感じられた。
ようやく七海が離れてくれた瞬間、狛枝は全力で呼吸をした。本気で七海に殺されるところだった。
意識が遠のいた時死んだ愛犬の顔が見れた気がした。それ程危なかった。

軽く七海を睨んだが、彼女はどこ吹く風で狛枝の股間を興味津々に眺めていた。
いや、虎視眈々と言ったほうがその瞳に映る好奇心にしっくりきているかもしれない。
その股間はというと、あれほど射精しておきながら、先ほどのディープキスで完全復活を果たしていた。

「ねぇ、狛枝君。私ね、どうしても苦手なゲームジャンルがあるんだ」

「……へぇ、超高校級のゲーマーの七海さんでも苦手なゲームがあるんだね。どんなゲームなの?」

「恋愛シミュレーションゲームだよ。私は愛とか恋とかそういうのよく分からないんだ。だから、前に日向君にそういうのを教えてもらうって約束したんだ」

「そうだったんだ…。いいの?そんな約束を日向君としておいてボクみたいなクズとこんなことしちゃって…」

いや、先に襲い掛かったのは他でもない自分なのだが、よくよく考えれば、一人で異性の部屋に入ってきた事といい先ほど自分から求めてきた事といい、まるで七海はこうなる事をむしろ望んでいるような気がする。
狛枝の言葉に、七海はニコっと優しい笑顔を浮かべて、

「狛枝君はクズなんかじゃないって…それに私、もう一つ苦手なゲームジャンルがあってね…」

そこまで言って、七海は狛枝の"モノ"にそっと口づけた。

「それはね、エロゲーなんだ。だから、狛枝君にはエロゲーに出てくる事とか教えてほしいんだ」


…七海が裏切り者なのか否かはさておき、狛枝はこんな彼女にエロゲーという存在に興味を持たせた誰かを殴りたくなった。
おかげで、これから自分がすべきことがすっかり頭から吹き飛んでしまった。希望とは何の関係もないツマラナイ行為だ。

だが、まったく収穫がなかったわけではない。

裏切り者はデータの中だけの存在…

超高校級の生徒の中でも、人間らしさというか常識がズレている存在…

加えて疎まれている自分にも変わらない接し方…

もしかして彼女なのだろうか?いや、結論付けるのはまだ早い。まだまだ探ってみる必要がある。

そのためにも、この茶番に付き合ってあげるのも良いだろう。何だかんだ言ってそれを愉しみにしている自分に気付く。この目の前の少女は裏切り者だと分かれば、殺さずに済む。それを嬉しく思うほどに、七海に対して特別な感情を抱き始めた狛枝であった。
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