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こんがりと焼けたトースト、ジャムとバター、それから牛乳を乗せたお盆を片手に、小泉真昼は浮かない気持ちで旧館ホールの扉を開く。
全ての元凶は、部屋を出る前と同じ様子で薄暗いホールの床に横たわっていた。

「…ほら、ご希望の通りパンにしてあげたわよ」
「ありがとう小泉さん!ボクなんかのためにわざわざ取り換えてきてくれるだなんて、キミはなんて優しいんだろう…」

誰のせいよ、と声を荒げたくなるのをぐっと堪える。彼…狛枝凪斗の言動にいちいち付き合うのは気力の無駄だということを嫌というほど実感していたからだ。
他に誰もいないこの旧館に、縄で何重にも縛られ監禁されているというのになんの反省の色もない狛枝の態度に、もはやイライラを通り越して脱力感を感じる。
やっぱり誰かに食事を運ぶ役目を代わって貰えばよかった…という後悔をしたところでどうなる訳でもなく、小泉はため息をついた。

「もう気が済んだでしょ?じゃあアタシ戻るから…」
「あれ?小泉さんが食べさせてくれるんじゃないの?」

さも当然のことかのように発された素っ頓狂な問いに、部屋を出ようとしていた小泉は思わず足を止める。

「は?!あ、アンタね…」
「だってボクは今こんな状況だし、手も使わずに食べろっていうの?
 まあゴミクズ以下なボクには犬食いがお似合いだろうけどさ…せっかくの食べ物を無駄にしてしまうのは忍びないじゃない」

確かに手足を縛られ床に転がされた姿勢でものを食べるのが難しいことは小泉にも容易に想像できる。
トーストされた食パンはともかく、それにバターやジャムを塗ることや牛乳瓶のフタを開けて飲むことはかなり難しい…いや、おそらく不可能だろう。
とはいえこの男にこれ以上振り回されるのは癪に障るし、なにより食べ物を口に運んでやるなんて想像しただけで鳥肌が立つ。

(でも……このまま放置してコイツがうまく食事を摂れなかったら?そのうち栄養が偏って病気にでもなったら?最悪死んだら裁判は、クロはどうなるの?)
この数日ですっかりマイナス思考に陥った思考回路がぐるぐる巡る。もう、誰かが死ぬのを見るのは狛枝だろうと嫌だった。

「~~~ああもうっ!!」
そして小泉は、つかつかと狛枝の側に戻って隙間だらけの床に膝をついたかと思うと、苛立ち混じりに食パンを一欠片ちぎって差し出した。

「…小泉さん?」
「アタシだって暇じゃないんだから、コレ食べたらすぐ戻るからね」
ぽかんと差し出されたパンを見つめていた狛枝は、その言葉を聞いたとたんその表情を輝かせる。

「ああ、キミってなんて優しいんだろう!!まさに希望の象徴と言うべき菩薩のような心の広さだよ!!」
「あーあーもういいから黙って食べてよ!!」

小泉は心を無にして、黙々と、開かれた狛枝の口に一口大にちぎった食パンを入れていく。
言われたとおりに黙って口に入れられたパンを咀嚼し飲み込む狛枝を見ながら、ヒナ鳥に餌をやる親鳥の気分かも、などとぼんやり思った。

「ジャムはいる?」
「お願いするよ」

(そもそもこんな奴にアタシがそこまでしてやる義理なんか無いのに、何甲斐甲斐しく世話を焼いてるんだろう…)
小泉はこの状況を放っておけない自分の性格を呪った。
違う、これはせっかく持ってきたジャムやバターをまた持ち帰るよりは使ってしまったほうがいいと思ったからで。
心の中で誰が相手でもない反論ショーダウンを繰り広げながらパンにイチゴジャムを塗りつけていると、注意が散漫になったからか手のひらにジャムが落ちてしまった。

「あ」

(やだ、何ぼーっとしてんだろ…)
しかし、指で拭って自分で食べてしまおうとするよりも先に、狛枝が身を乗り出した。

「ごめんね、ボクなんかがおこがましいことを頼んだせいで小泉さんの手を汚してしまって…」
そう囁いた吐息が指先にかかって、その唇から紅い舌が覗いたかと思うと、
あろうことか狛枝は、小泉の手のひらを伝う赤いジャムを舌で舐めとりはじめたのだ。
ぬるりとした舌の感触に全身が硬直する。
取り落としたジャム付のパンが床に転がって、床板の間から落ちていった。

(な、な、な……?!?!)

あまりの衝撃に声を出すことすらできない。自分で分かるほど顔が熱くなっていく。

「ん……」
小泉が動転して何も言わないのをいいことに、狛枝は小泉の白い手のひらのジャムの付いた辺りを丹念に舐め上げている。
どこかうっとりとした顔で続けられる行為に、背筋がぞわぞわする舌の感触にとうとう耐えられなくなり、
気がつくと小泉は振り払った左手で力いっぱい、狛枝の横っ面を引っぱたいていた。
パァン!と大きな破裂音が響く。
驚いた様子の狛枝の右の頬が痛々しく赤くなっているがそれを気に留める余裕などなかった。
異性に突然手を舐めまわされるなど、彼女の常識の範疇になかったのだ。
小泉の目にじわじわと涙が浮かぶ。

「あ、アンタ、何、なにして…っ」
けれど、狛枝は次の瞬間には。
「あはっ、痛いなぁ……次はどこをぶってくれるの?」

抵抗する意志も見せず、恍惚と期待の表情を浮かべて小泉を見上げていた。
全身を駆け抜ける驚くほどの生理的嫌悪感に、ほとんど反射的に、小泉は反対側の頬を引っぱたいた。
感情に任せるままに、頭も引っぱたいて、肩を突き飛ばして、床に転がったところに蹴りでも入れてやろうかと半泣きで脚を上げようとして、ようやく狛枝の様子に気付く。
狛枝は、震えていた。
怒りにでも、まして恐怖にでもない。

「…あぁ…超高校級の女の子にこのゴミクズ以下のボクが触れてもらえる…まして殴ってもらえるなんて……最っ高にゾクゾクしちゃうよ……っ!」

狛枝は頬を紅潮させ、恍惚としたどこか焦点の合っていない瞳で、緩んだ笑みの浮かぶ口の端から垂れる唾液もそのままに、歓喜に身体を震わせていた。
そのズボンの前が布を押し上げ、テントを張っているのを目にしてしまった小泉は思わず小さく悲鳴を上げる。

(な、なん、なんで…!?だ、だっていまアタシは本気で殴ってただけで、自分でもちょっとやりすぎたかもって思う位だったのに、なんで、そんな、その…興奮して…!?)

視界に入ってしまったらそこから視線が外せなかった。
背中を折り曲げた姿勢でも、そこがぱんぱんに張り詰め怒張しているのがわかる。
そんな状態の男性を見たことなど無い小泉は、この訳の分からない状況にもはや頭が真っ白になってその場に立ち尽くしていた。
狛枝の荒い息遣いと、自分の心臓の音だけがやけに大きく耳につく。

 「昼間っからSMプレイだなんて、まったく近頃の高校生の性の乱れはひどいもんだねー!」

旧館ホールの異常な空間に、唐突にのんきなダミ声が響く。

「モノクマ…っ!!」
「うぷぷ。なんか楽しそうなことしてるから冷やかしに…うぉっほん。応援しに来ちゃった!」
この数日で忘れようにも忘れられなくなった白黒ツートン模様のクマのぬいぐるみが、いつの間に入ってきたのか小泉の背後に仁王立ちしていた。

「…最高の気分に浸っていられたのに、キミのせいで台無しだよ…」
「まぁまぁあんまりお気になさらず。
 それにしても小泉さん。キミ狛枝クンをこんなにしておいてこの後どうするつもり?見なかったことにして帰っちゃうつもり?」
「あ…アタシがなにかしたわけじゃ…」
「だって現に狛枝クンはキミに殴られて興奮しちゃったみたいだし。
 緊縛された男子をムラムラさせといて放置プレイだなんて鬼畜!!小泉さんったら見かけによらずとんだドSなんだね?!」
「そ、それは狛枝が勝手に…!」
心外なワードを並べたてられ顔を真っ赤にして反論しようとする小泉を、モノクマはびしっと手を突き出し制する。

「いいかい小泉さん。男子をこうも煽っちゃったなら、満足させてあげるのが責任ってモノだよ?
 生殺しにされることがどんなにつらいか、キミら女子には分かんないだろうね…うぷぷぷぷ」
思わず、横目に張り詰めたそこと狛枝の顔を見比べてしまう。
狛枝はどこか期待を含んだ眼差しで小泉を見上げていた。

(アタシの…アタシのせい?責任……?)

「あ、言っとくけど手でイかせようなんて安易に思わないことだよ?
 まあ手だろうがなんだろうが好きにすりゃいいんだけどさ。ここにはティッシュや拭くモノなんかないよ?
 さてここで問題!仮に拭くモノを取りにコテージやホテルに戻ったとして。そこで誰かと出くわしちゃったらどうなるかな?小泉さん。」

モノクマの言葉に小泉の思考が止まる。

「狛枝クンに食事を届けに行ったままなかなか帰ってこない、しかも帰ってきたかと思ったらまた旧館に戻ろうとしてる小泉さんをきっとみんな心配するよね?
 心配したり怪しんだりするあまり同行を申し出るかもしれないよね?
 それで狛枝クンのこの状況、小泉さんはなんて説明するつもりなのかな?」

そう。誰かに助けを求めようにもこの異常な状況を他人になんて説明すればいいか分からない。
狛枝が変態だったと言えばそれまでではあるが、誰かに知られる羞恥に小泉が耐えられなかった。

「じゃあどうすればいいかって?簡単だよ。おクチでしてあげればいいんだよ!
 ここにも水道ならあるし、吐きだすなり飲んじゃうなり口をゆすぐなり好きにできるじゃない。
 床も汚れないしとっても衛生的!わー!ボクってばなんて親切なクマなんだろ!」
「く、口…っ!?そんなことできるわけ、」
「まったく煮え切らないなぁ。これだからウブな生娘は。
 カンタンなことじゃないか!つべこべ言わずにさっさとヤっちゃえばいいんだよ!YOU達の大好きな希棒を舐めまわしちゃいなYO!!ぶひゃひゃひゃひゃひゃ!!」

モノクマの高笑いをどこか遠くに聞きながら、小泉は混乱の渦に溺れていた。

(アタシが…アタシがやるしか……?)

この部屋の異常な空気にあてられ、常識的な思考も削がれていく。
そして小泉は、意を決したように狛枝の傍に歩み寄って仰向けにさせたかと思うと、
震える手で狛枝のズボンのベルトを外しにかかる。

「小泉さん…?」
「い、言っとくけど!や、やり方とか知らないから、下手だからね!あと変なこと言ったら承知しないから!!」
耳まで真っ赤にしながら、震える手でどうにかズボンの前を寛げさせる。
取り出された狛枝のそれは天井を向いてそそり立っている。
初めて見るそれにたじろぎながらも、少しの逡巡の後、ぎゅっと目を閉じて唇を寄せた。
いつの間にかモノクマは姿を消していたが、それに気付く者もいなかった。

小泉の舌先はおそるおそる、といった様子でちろちろと竿の中程を探る。
それだけで狛枝は歓喜と興奮に息を荒げた。

「あは…希望の象徴たるキミにこんなことしてもらえるなんて…信じられないよ……っ!」
はっきり言って小泉の口淫は拙く充分な刺激を受けられないのだが、憧れである希望の象徴の彼女を自分のようなゴミが汚している倒錯的な快楽に狛枝は身悶えた。
小泉の舌がたどたどしく触れる度に、狛枝のそれはますます体積を増し反り返る。

(もっと咥えたりしたほうが、いいんだよね……)
偶然手に取ってしまった雑誌の、直視できないながらも流し読みしてしまったページの内容を必死に思い出しながら、小泉は脈打つそれの先端を口に含む。
塩気のような味を感じたが、狛枝は普段から身ぎれいにしている方なのか、汗をあまりかかないのも相まってか、一晩監禁された後でもそれほど嫌な味や臭いには感じないのが救いだった。

「ん……んく……」
(んん…けっこう、苦し…)
涙目になりながらなるべく奥まで咥えこむと、狛枝の背が弓なりに反り小さく痙攣する。

(狛枝…気持ちいいのかな…)
唾液と先走りで口の周りを汚しながらも、拙い舌づかいで下から上まで舐め上げる。

「っく……小泉さん…も…出……っ!」
「んぶっ!?」

切羽詰まったような声と共に、口いっぱいに頬張ったそれが脈動したかと思うと、
小泉の小さな口内に、ありったけの白濁がぶちまけられる。
想像以上の勢いと量に思わず口を離してしまうと、未だ収まらない射精は小泉の顔をも汚した。
口内に溜めておくこともできず、どろどろとしたそれを吐き出し咳き込んでしまう。苦しさとひどい味に涙が浮かぶ。

「う、ゲホッ…ゲホッ」
「あぁ、ごめんね…クズなボクが堪え性がないせいで…。」

狛枝は口の端から垂れる唾液もそのままに余韻に浸っていたが、涙目で咳き込む精液で汚れた小泉をぼんやりと見やると、
ゆらりとその長身を起こす。その手足を縛っていたはずの縄は解けてばらばらと床に落ちた。

「あーあ、ずっと縛られてるのって疲れる…それにしてもボクって本当に幸運だよね。縛られてた縄の結び目をモノクマが気まぐれで解いてくれるなんてさ…」
よれよれになったコートを脱ぎ捨て、ゆっくりと小泉に迫る。
小泉は青ざめ壁際まで後ずさるも、足がもつれへたり込んでしまう。

「汚しちゃったね、小泉さん。ちゃんと綺麗にしてあげなくちゃね」
顔を寄せ笑みを浮かべてそう囁くと、白濁の飛び散ったその頬に舌を這わせた。

「ちょ…やめ…っ狛枝……んんっ!」
必死に押しのけようとする小泉をあしらいながら、瞼や頬にかかる白濁を舐め取り終えると、拒絶するその口を塞ぎ有無を言わさず舌を捻じこむ。

「ん…!…んん…っ…!!」
歯列をなぞり、残った精液を歯茎や舌の裏まで掃除するように舐め取っていく狛枝の舌を、小泉は目に涙を浮かべながら受け入れるしかできなかった。
やがて名残惜しげにリップ音を残して離れた狛枝は、ぺろりと舌舐めずりをして涙を浮かべる小泉を見下ろす。

「自分で言うのもなんだけど絶望的に不味いね…ごめんね小泉さん、ボクなんかのせいで」
詫びるように目尻にキスを落とされて動転してしまう。
逃げなければならない状況も忘れて、優しげな頬笑みを向けられて呆けてしまったのが運の尽きだったと小泉はすぐに理解することになる。
口元に頬笑みを浮かべながらも、狛枝の目は笑っていなかった。

「でも、ボクまだ足りないなぁ。おこがましいとは分かってるんだけど、でも、ボクのこと満足させてくれるんだよね?小泉さん。」

そう言って獣じみた目を向ける狛枝は小泉を絨毯の上に押し倒し、スカートの中に手を潜り込ませ、その奥に触れてくる。
冷えた指が小泉のやわらかな内腿に触れて、恐怖にびくりと身体がすくむ。

「…っ!!」
「あれ?あれあれあれ?ねえ、どういうことかな小泉さん?」
笑い混じりにパンツの布の上から割れ目をなぞると、わずかに濡れた音が響く。

「ボクの舐めてたら興奮しちゃった?それとももっと前からかな?」
小泉の顔が屈辱と羞恥に染まる。顔を隠そうとする両の手は狛枝の空いた左手であっさりとまとめあげ押さえつけられてしまう。
押し倒され長身の狛枝に圧し掛かられては、小泉の力では逃げ出すことができる筈もなかった。

「やだ…狛枝、お願い、やめて…っ」
「ちゃんと解しておかないと、痛い思いするのは小泉さんだよ?」
しばらくなぞる動きを繰り返していた指が一本、パンツをずらし濡れた割れ目に挿し入れられる。
ぐちぐちとわざと音を立てるように中を掻き回され小泉は耳を塞ぎたくなるが、両手を拘束された今それも敵わずせめて顔を背けた。

「ん…く、んッ……」
「もうぐちゃぐちゃだね…。ボクみたいなゴミのテクでも感じてくれて嬉しいよ…」
ねっとりと囁かれて、あまりの羞恥と屈辱感に涙が浮かぶ。
いつの間にか指は二本に増やされ、それでも小泉のそこは異物を受け入れるように咥えこんでいた。
歯を食いしばって堪えようとしても、溢れる声が抑えられない。

「も、いいかな…。ボクもそろそろ我慢できないし…」
やがて悩ましげに息を吐いた狛枝は指を引き抜いて小泉の両脚を持ち上げ開かせる。

「…!やだっ駄目…!!」
「そうだよね、ボクみたいなクズに犯されるなんて絶望的だよね!でも大丈夫!この絶望を乗り越えてこそ君たちの希望はもっとずっと輝くんだから!!」
こんな時でも変わらない理解不能の希望理論を展開させながら、狛枝は小泉の黒いパンツの紐の一端をすーっと引き抜いて結び目を解いていく。
すっかり濡れそぼったそれは結び目を解かれて下着としての機能すら果たせなくなり、小泉の未だ誰にも見せたことのない未熟な秘部を狛枝の眼前に晒してしまう。
先程射精したというのにもう既に万全の状態になった狛枝のそれの先端が押し当てられ、小泉はその熱さに慄いた。
先走りと愛液とを塗り合わせるように数度擦りつけたかと思うと、狭い入口をこじ開けるように押し入れる。

「い……っ…!」
「あはっ…きっつ…」
無理矢理に中を押し広げられる痛みに小泉の目から涙がこぼれる。
しかしそんな小泉を気遣う様子もなく狛枝は腰を進め、きゅうきゅうと強すぎるほど締めつけてくるそこに熱い息を漏らしながらも自身を奥まで捻じり込んだ。

「すごい…小泉さんの中、熱くって、もう…っ」
いままで男を受け入れたことのないそこは狛枝自身を強く締めつけ、時折痙攣するように蠕動する。気を抜けばすぐにでも果ててしまいそうだった。
耐えかねたように狛枝の腰が動き出す。
無遠慮に突き動かされ、あまりの痛みに狛枝の背中に回した手の爪を立ててしまうが、
次の瞬間、痛みと恍惚の表情を浮かべたかと思うと中がより圧迫感を増したのを感じて小泉は絶望した。

どんどん速くなるピストンと荒くなっていく息遣い。
中を何度も強く擦られるうちに小泉の声に艶が混じっていく。
狛枝から与えられる刺激に痛みや苦しみだけでない感覚を感じている自分を自覚し恐怖した。
じゅぷじゅぷと湿った音がやけに耳につく。

中に出すことすら躊躇わない狛枝の雰囲気に、小泉は強い恐怖と焦りを感じた。

「お願い…せめて外に出して、赤ちゃん出来ちゃう…っ」
震える声で懇願する。嫌な予感しかしなかったが信じたくなかった。
しかし無情にも、狛枝は腰の速度を落とさないままに。

「…大丈夫だよ、小泉さん。ボクは超高校級の幸運だから」

希望と絶望をぐちゃぐちゃに混ぜたような歪な色の瞳を細めて微笑んだ。
もう自分にはどうすることもできないのだと悟って、小泉は自分の体から血の気が引くのを感じた。
遠のきそうになる意識を、さらに荒々しく奥を穿つ衝撃が引き戻す。いっそ気を失ってしまえればよかったのかもしれない。

「…は、ボク、もう、イっちゃいそ……」
「あ、やだッあ、あああッ……!」
スパートをかける狛枝が小泉の最奥を執拗に突き上げる。
強く揺さぶられて、小泉の思考が白く染まっていく。絶えず漏れる嬌声を抑える術もない。

「はあっ、っ―――ッッ!!!」
やがて狛枝が大きく腰を動かし奥の一点を穿った瞬間、小泉は背を弓なりに反らし足の指先までピンと伸ばし声にならない叫びをあげる。
中が断続的に痙攣し強く締め付けられ、狛枝は小泉を抱きしめ最奥で絶頂した。
二度目と思えない量と勢いの精液が小泉の膣内に容赦なく注がれ満たされていく。
結合部から収まりきらなかったそれが溢れて絨毯にこぼれ落ちる。

(ああ…出てる…中に出されちゃってる……)

熱いものが注がれていく感覚に、小泉は体温とは裏腹に心臓が冷えていくような気持ちを感じていた。
肩で息をする狛枝が自分を抱きしめる感覚もよく分からない。
熱に浮かされたような頭でただ絶望を感じる小泉の頬を、涙が一筋伝い落ちた。

しばらくして、放心状態の小泉がようやく起きあがれるようになった後。
二人は無言で身なりを整え、旧館ホールは元のただの薄暗い一室にその空気を戻しつつあった。
小泉の衣服は精液やら何やらで汚れ皺だらけだったが着替えがある訳でもないため、この後なるべく急いでコテージに戻り洗濯する他なかった。
今は、他のクラスメート達に変に思われないよう、解けていた狛枝の縄を小泉が元通りに結びなおしている。
されるがままの狛枝がどことなく悦んだ様子で見てくるのをなるべく視界に入れないようにしながら、解けたりしないようきつく結んでいく。

「…これでよし、と。」
どこか顔色が悪いままだが、なるべく平静を装って普段のように気丈に振舞おうとする小泉。

しかし立ち上がった瞬間に、その内股の奥からどろりと液体が溢れ、不快な感触にそのままの姿勢で硬直する。
小泉の蒼褪めた表情を見て狛枝が満足げに笑みを浮かべた。

「ねえ、明日も小泉さんが食事を持ってきてくれるんだよね?」
縛られ床に転がりながらもしたり顔でそんなことをのたまう狛枝の図々しさに、小泉は言い返そうと勢いよく顔を上げる。
が、すぐに言葉に詰まって俯いて、少しの沈黙の後、震える小さな声で絞り出すように言った。

「…アンタみたいな奴のこと、日寄子ちゃん達に任せるわけにいかないもの」

荒々しくホールの扉を閉め、遠ざかっていく足音を聞きながら、狛枝は口元が緩むのを抑えられなかった。
(…ああ、たまらないなぁ。あの怯えながらも毅然と睨みつける表情。この絶望を乗り越えたら彼女はどんな希望を輝かせてくれるんだろう。)

静かになり、一人残された床の上で、ぼんやりと考えを巡らせる。
自分のような最低なクズに、文句を言いながらもパンを差し出してくれた彼女のこと。そしてそんな彼女に自分がした仕打ちを。

(もしボクの幸運でこんなボクと彼女の間に子供が出来てしまったりしたら…もしかしたら、万が一にでも、小泉さんがボクのことを愛してくれるなんてこともあり得るのかな?)
(ああ、そんな幸運なことがあったら、きっとボクは死んでしまうだろう。それとも死ぬよりつらい不運が待っているのかな。)

遠く手の届きそうもない分不相応な幸福を夢見ながら、狛枝は独り目を閉じた。
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