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それは、とてもとても長い接吻だった。 静かな、それでいて絶対に離そうとしない、じっと縋り付くような。
ただ、その人の存在がここに在るということを絶えず確認しようとしている。 それはそんな行為だった。
「ん…んっ…んっ、んぅ…」 混ざりあって粘度を増した唾液に少年がくぐもった声を出すと彼女はそっと少年の頬に手をやり、それを飲み下した。
「んっ…んっ…ふぅっ…」 まだ足りないと、貪るばかりに彼女は少年の唾液を飲んだ。舌どうしが絡まりあうざらざらとした感触。
口内の生温かい温度と一緒にむせるほどに入ってくる、彼のにおい。 それら全てが愛おしく、それでも物足りない。
もっと、彼のことを感じたい。彼が、欲しい。
「…苗木君」 戦刃むくろは驚くほど静かに澄んだ瞳で、苗木誠の上気して潤んだ眼を見降ろした。

戦刃さんの細くて長い腕が僕の体をそっと包み込む。
戦刃さんは、よく表情が変わらないとかいつも同じ口調だとか色々と言われている。
それは確かにそうかもしれないけど、だから戦刃さんが冷たいとか、不愛想とかそんなことは絶対にないと思う。だって。
「…ごめんなさい。苦しかった?」
こんなに、やさしいんだから。
「ううん、大丈夫だよ戦刃さん」
僕も抱き返してあげると戦刃さんは僕の首筋に顔をうずめた。
「苗木君、いい匂い」
戦刃さんは小さな子供みたいに顔をぐりぐりと僕の首筋に押し付けてくる。
ちょっとくすぐったいけど、戦刃さんがこんなに甘えてくれるのはとてもうれしい。
「うぁっ…あっ」
「んっ…ちゅ、ぺろ…」
戦刃さんは僕の首にキスをしはじめた。はじめはうなじ。その次は、のど。何度も、何度も。

ゆっくりと、時間をかけて戦刃さんは僕の体のいろんなところにキスをする。
キスを一度されるごとにどんどん頭がとろけていくみたいで、僕はただ戦刃さんをじっと抱きしめてるだけ。
でも、嫌じゃない。なんだか戦刃さんが、僕のことをとてもとても大事に思ってくれてるって気持ちがあふれてて、とても幸せな気分になる。
「んっ…はぁっ、はぁっ…苗木君、苗木君…」
戦刃さんの息遣いが、すぐ耳もとでささやいている。戦刃さん。戦刃さんにもっと触りたい。
僕はずっと抱きしめていた手をほどいて、戦刃ひさんのブラウスのボタンに手をかけた。

「んっ…ふぅっ…んぅっ…」

「うっ…んっ…んふっ」

ベッドの上で二人は蛇のように絡み合っていた。
戦刃むくろはただひたすらに苗木誠の唇をむさぼり、苗木誠は熱に浮かされた瞳で戦刃むくろを見据えながらその小ぶりな胸をぎこちなく愛撫している。
互いに向かい合い、互いにキスと愛撫を長い時間繰り返す。それが彼らの『する』時のパターンだ。
ゆっくりとお互いを確認しあって絡みあう。それはとても、とても幸福な時間。
「んっ…ふっ…」
「むぅっ…んっ、うっ…」
互いの膝がそれぞれの局所に当たる体勢で、二人は向き合っていた。
苗木誠のスボンの膝はじんわりと染み出した愛液で僅かに湿り、戦刃むくろの脚は熱を伴った圧迫感を確かに感じていた。
「…んっ…はぁっ…」
戦刃むくろが名残惜し気に口を離すと、粘液の糸がシーツの上に落ちた。
「苗木君…したい?」
戦刃むくろはスカートのホックを外し、染みの出来たパンツを露わにした。
苗木誠はいつものようにこっくりとうなずいた。この質問は、この行為をする度に行われる。
「…そう。私も、苗木君と同じ。…よかった」
彼女はそういうと、初めてにこりと笑った。きっと、この質問は彼女の愛情表現なのだろう。
いつもとても長いキスをするのも、こうやって何度も確かめるのも。きっと彼女は表に出さないだけで、とても寂しがりで甘えがちな性格なのだ。
…もしかしたら、その性格が強すぎるせいで普段は感情を出さないのかもしれないが。
「苗木君、好き。苗木君が大好き。苗木君…」
苗木に抱きしめられ、ベッドに身体を沈めながらむくろはずっと彼の耳もとで愛の言葉をささやいていた。

「はぁっ、はぁっ、うぁっ、あっ…なえぎ、くんっ…苗木、くぅんっ…」
苗木君。苗木君が、私に挿れてくれている。なんて幸せなんだろう。なんて、気持ちいいんだろう。
「戦刃さん、戦刃さんっ…」
苗木君、いや。眼をとじないで。私を見て。
「んっ…んぅっ…!」
苗木君のほっぺに手を当てて、またキスをする。柔らかい、苗木君のくちびる。苗木君の、におい。苗木君の、あじ。
苗木君に挿れられているところがまたどうしようもなく熱くなってしまう。でも、とても幸せ。
「なえ、ぎくんっ…もっと、もっと…して…おねがい…っ! あっ、あっ、あっ!」
すごい、はげしい。何度も、何度も、とても強く、苗木君は動いてくれてる。
「あっ!くぁっ、なえぎ、くっ…あぁああっ!」
とても熱い何かが、私のお腹の中にこみ上げてきた。苗木君、苗木君。とてもあったかい苗木君。
「戦刃さんっ…戦刃さんっ…!」
苗木君の眼はちゃんと私を見つめてくれている。きれいで、透き通った苗木君の眼。
「んっ!あ、はぁああっ…あ…」
どくん、どくんと苗木君のが私の中に流れ込んできた。熱い、とても熱い…でも、全部満たされていくみたい。
「はぁっ…はぁっ…」
荒い息を吐きながら、苗木君は私の上に覆いかぶさってきた。
「…なえぎ、くん…」
苗木君のは、まだ私の中に入っていて熱い。でも、こんな風に苗木君をじっと抱きしめるのも好き。
「…好き。苗木君のこと、本当に大好き」
「うん…僕も…戦刃さんのこと大好き、だよ」
苗木君。私の、大事な大事な人。ずっと私のそばにいてくれる人。
「あっ…」
苗木君が女の子みたいに声をあげた。出した後だから、敏感になってるんだろうか。
「苗木君…もう一回、したい?」
苗木君が、顔を赤くしながらこっくりとうなずく。
「私も、苗木君と同じ」
うれしい。また、苗木君と一緒の気持ち。
「…今度は、上でするから」
ずるり、と苗木君のが私から抜ける。私は苗木君の上にまたがって、苗木君の口にまた深くキスをして抱きしめた。
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