経緯

  • 2009.5:ダウンロード違法化可決
議員立法ではなく閣法。つまり文化庁の審議会を通した法案。ダウンロードへの抑止力と違法化の弊害を考え権利者側から裁判を起こせるが刑事罰は付けない事を条件とした成立だった。

  • 2010.1:ダウンロード違法化施行

  • 2011.夏頃?:権利者団体が民自公へのロビイングを開始
津田大介氏がツイッターにて第一報。
レコ協?が杉良太郎氏を丸め込み広告塔にしてロビイング。
民主党はMIAUやモバイルコンテンツフォーラムにもヒアリングを行ったらしい。
参考:自由民主党 鶴保庸介参院議員 違法ダウンロードの罰則化法案の成立
推進側から最初の働きかけは故人の西岡武夫参議院議長。遺言の形にもなったことでつるほ庸介氏が尽力。

  • 2011.8:自民党、参院から法案を提出しようとするが、山本一太参院政審会長(当時)がストップ
自民優位の参院から提出したかったらしい。
この時の内容は五年以下の懲役、もしくは五百万円以下の罰金。
  • 2011.12:自民党、公明党と調整を行った法案を関係合同部会で了承(衆院先議で提出)
政審・総務会に諮り、執行部一任することで党議決定した
公明党との調整を経て二年以下の懲役、もしくは二百万円以下の罰金

間。(三党でこっそり実務者協議を重ねていたらしい)

  • 2012.4:民自公三党の実務者による協議がおよそまとまる?
閣法である改正案の修正案として審議することでおおむね合意
この時、申し訳程度の配慮を付け加えた、最終的な刑罰化法案の形になったらしい
  • 2012.4.5:与野党で審議日程の打ち合わせがあったらしい
だいたいこの辺りから反対運動が盛り上がってくる。
  • 2012.4.10:自民馳議員、各党の文部科学委員に改正案を配る
  • 同日:公明党、文部科学部会で修正案を了承
  • 2012.4.13:自民党、文部科学部会で修正案を了承。山本、世耕議員は反対
三党が修正に合意したと報道される(http://www.47news.jp/CN/201204/CN2012041301001810.html
※実際は党内手続きに先立つ実務者間での合意と思われる
  • 2012.4.17:民主党、文部科学部会で
 1、自民公明提案の議員立法の共同提案には乗らない。
 2、内閣提出法案を議論してもらわなければならないので、議員立法も同時に議論せざるを得ない。
 3、議員立法への賛否は、もう一度議論する。(宮崎議員曰く『当面は』反対の方針)
   以上三点を確認・決定。(川内議員のツイートより引用)
ハイヒールで机に登らんばかりの勢いで反対した議員が居て一旦止まったらしい(森ゆうこ議員?)
  • 2012.4.25:民主党、文部科学部会で審議入りを決定。修正案への賛否決定は先送りとする。
  • 2012.5.8:市民集会「違法ダウンロードに刑事罰が必要?」民主辻議員、共産宮本議員が出席
この間に数度、文部科学委員会が開かれる。
政府提出の著作権法改正案(アクセスコントロール回避ソフト刑事罰など)を通すため(注:政府提出法案が通らないと与党はメンツ潰れます)、ダウンロード刑罰化を盛り込んだ自公修正案に賛成した?
増税法案で自民に協力してもらう上で、国会運営上あまり波風立てたくなかったというのもあるらしい。もちろん自民がこれ一つで協力するはずもなく、正確には、野田政権が自民の前に並べた多数の妥協のうち一つに選ばれてしまったというのが正確なところ。(政局マターにされてしまっていると津田さんの報告)
森議員の後の発言によると、党内で正式な機関決定の無いまま、なあなあで賛成になったそう。
無関係の改正案に議員立法を修正案として無理矢理ねじ込んで通すやり方は基本的にありえないやり方です。
  • 2012.6.1:著作権法改正案審議入り。
自民党が問責決議案提出に伴う審議拒否をする中、政府提出改正案(DL刑罰化は含まない)の趣旨説明。(衆議院TV 文部科学委員会
  • 2012.6.8:問責二閣僚の交代を含む内閣改造で、自民が審議復帰。
再度趣旨説明。(衆議院TV 文部科学委員会
  • 2012.6.15:著作権法改正案(自公修正案含む)衆議院文科委員会通過→即日本会議可決→参院へ
委員会で共産・きづなは反対、民主は一人反対一人退席
質疑終了後に自公が修正案を提出、そのまま修正案について審議されることなく採決し民自公で賛成という反則技に近い三党足並みそろえての茶番を経て委員会通過。
少し長いですが、是非ともご覧下さい→(衆議院TV 文部科学委員会
  • 2012.6.19:著作権法改正案(自公修正案含む)参院文科委員会趣旨説明・参考人質疑
やっぱり長いですがお願いですから全部見てください→(参議院インターネット審議中継 文教科学委員会
委員会採決を前にして、反対派委員である森ゆうこ議員が文教科学委員を辞任させられる。
  • 2012.6.20:参院文科委員会通過→即日本会議可決 成立
委員会採決。(参議院インターネット審議中継 文教科学委員会
本会議は共産・社民・糸数議員(社大)反対、自公賛成。民主賛成の中、森ゆうこ議員造反・退席および棄権者2名
投票結果はここで見られます。棄権者は他にも存在。まあ棄権者には単なる欠席の人もいるんですが……本会議投票結果
自民で棄権の人は前後の採決も棄権してるのでおそらく単なる欠席

  • 2012.7.23:ニコ生に森ゆうこ議員・藤末健三議員が出演
詳しくは資料室へ。

  • 2012.8.2:生活、森ゆうこ議員・はたともこ議員が違法ダウンロード刑罰化について質問趣意書を提出。

  • 2012.10.1:ダウンロード刑罰化施行

反対に尽力した議員さん

  • 山本一太(自民・参)
一度は体を張って提出を阻んだ人(二度目の時は参院政審会長を解任されていた)。11年12月の部会でも30分にわたる反対の長広舌を振るったらしい。
  • 世耕弘成(自民・参)
山本議員の盟友。同じく自民党内の反対派。
  • 辻恵(民主→未来→落選・元議員)
『二次元規制不可』を盛り込んだ児ポ法民主案の提出者の一人でもある。弁護士出身。
市民会議に参加、その後、文部科学委員会民主筆頭理事の田島氏に直談判したらしいが、力及ばず。
  • 川内博史(民主→落選・元議員)
MIAUと関係が深い人。参考人の招致を求めるなど、党内で反対派として働きかける。
  • 森ゆうこ(民主→生活→未来→生活・参)
文科副大臣時代にMIAUのヒアリングに対応。参院審議での森無双は必見。かなりこの問題について勉強したらしい。
文教科学委員会では、答弁後、採決前に辞めさせられるというまさかの展開となってしまうが、本会議で民主党からただ一人造反。普通は個人的に反対でも棄権で抗議するもんなのに。
  • 宮本岳志(共産・衆)
衆議院文部科学委員会の動きを逐一報告してくれた人。衆院審議では片っ端から矛盾点を付いてくれた。

ツイートやブログ記事などのコピペ

  • 2011年12月
@ichita_y 山本一太
昨日午後4時からの自民党関係合同部会で「音楽等の私的ダウンロード防止法案」が、賛成意見多数(?)で了承されたとのこと。
予算委員会の集中審議と重なったために出席出来ず。
参院政審でもっと丁寧に議論すればいいと思ったら、衆院先議で提出するとのこと。
自公の調整案はどんな中身なのだろう?

民主党は、「音楽等の私的ダウンロード防止法案」に賛成なのだろうか?!
自公の調整案の中身はまだ見ていないが、前回のような内容なら、自分は反対だ。
世耕弘成氏も同じ意見だと思う。
1時間前 webから

「音楽等私的ダウンロード防止法案」は、前国会でも自民党単独で提出しようという動きがあった。
関係合同部会では了承されたが、参院政策審議会でストップをかけた。その時は、自分が参院政審会長だった。
政審の会議では、世耕弘成幹事長代理(当時)をはじめとして、慎重意見が相次いだ。

「音楽等私的ダウンロード防止法案」については、公明党との中身の最終調整が終わったという情報もある。
今日の関係合同部会に行けなかったので、どんな内容なのかは分からない。
が、前回と同じような法案なら、とても賛成出来ない。今国会で提出だけはしておこうということなのか?要注意だ。

今朝、行われるはずだった「音楽等私的ダウンロード防止法案」を議論する関係部会の合同会議が夕方に変更になった。
連絡が来たのは昨日。午後2時からの参院予算委員会集中審議とぶつかったので、出席出来なかった。
わざとそうしたとは思わないが、参院予算委員会とのバッティングは避けて欲しかった。

衆議院議員 馳浩のはせ日記
平成23年12月6日(火曜日)
http://www.incl.ne.jp/hase/schedule/s111206.html
音楽等私的違法ダウンロード防止法案 審議~了承。
著作権法では、アップロードは罰則付きで違法であるが、私的ダウンロードについては、対応が不十分だった。
著作権を守ることは、国家として重要な政策。
親告罪ではあるが、罰則付与(2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金)を決定。
今後、SCや政調会議や総務会を通すことになる。
できれば、9日にも議員立法で衆議院に提出したうえで、継続案件とできればよし。

前衆議院議員やすおか興治ブログNews
音楽などの私的違法ダウンロード防止法案、政審・総務会 (2011/12/07)
http://www.yasuoka.org/report/edit.cgi?v=131
河村元文科大臣は、昨日関係合同部会で了承された公明党との合意案を政審、総務会で説明。
茂木政調会長が、法案を成立させるための今後の取り扱いについて執行部に一任を提案し了承され党議決定した。
ネット上の著作権侵害の特徴は、多数の者により一気に広がり常態化する可能性が高く関係者に甚大且つ深刻な被害を及ぼす。
知財立国日本として刑事責任を明確にし抑止力を強化する狙い。

前衆議院議員やすおか興治ブログNews
音楽などの私的違法ダウンロード防止法案文部科学部会等関係部会合同会議 (2011/12/06)
http://www.yasuoka.org/report/edit.cgi?v=130
河村元文科大臣は、法案について公明党と罰則を2年以下の懲役、200万円以下の罰金とする合意が整い、国会に共同提案することの審議を求めた。
賛同する意見などが出された後、下村文科部会長が了承を求めたところ、出席者全員一致で賛成。明日、政審・総務会に諮り、党議決定する予定。
ネット上の著作権侵害は、著作権者関係産業に深刻且つ甚大な損害を与えている。

津田大介の「メディアの現場」2011.8.31(vol.0/創刊準備号)サンプル
http://www.mag2.com/m/0001334191.html
1.今週のニュースピックアップ
津田大介が今気になっているニュースを毎週1つピックアップし、解説します。〔毎号配信〕
◆違法ダウンロードの刑事罰化で何が変わる?
抜粋
今回なぜ状況が動いたのかというと、権利者団体が政界にも大きな影響力がある大物芸能人に対して「ネットではこんなに違法なダウンロードが横行していて、われわれの業界は大変なんです」と訴えた結果、
「それはひどい。協力するよ」という話になったんですよ。
役所での議論を待っていたら数年かかってしまうかもしれないので、手っ取り早く改正できる議員立法でやってしまおうということで、
その芸能人と一緒に議員会館を回って、民主党と自民党両方にロビー活動しているわけですね。

AppleがiTunes Music Storeを2003年に始めた時、
「われわれは違法ダウンロードと闘っているんだ、違法ダウンローダーはリーガルに安く音楽ファイルを手に入れる手段がないからやっているわけで、それをリーガルに安く提供すれば減るでしょ」
というロジックでレコード会社を説得したんですよ。

民主党であれば川内博史議員、自民党であれば山本一太議員や世耕弘成議員などが違法ダウンロードの刑事罰化に反対しています。
まずはこの問題を両党の違いを引き出す案件にできるかどうかがポイントでしょうね。

[国会] 各種団体から要望 違法ダウンロードに罰則など(公明新聞)
http://www.komei-osaka.jp/news/2011/11/17/7387/
下村博文衆議院議員ブログ 違法ダウンロードと杉良太郎さん
http://hakubun.jp/2011/12/%e9%81%95%e6%b3%95%e3%83%80%e3%82%a6%e3%83%b3%e3%83%ad%e3%83%bc%e3%83%89%e3%81%a8%e6%9d%89%e8%89%af%e5%a4%aa%e9%83%8e%e3%81%95%e3%82%93/
衆議院議員 馳浩のはせ日記
http://www.incl.ne.jp/hase/schedule/s111206.html
前衆議院議員やすおか興治ブログNews 音楽などの私的違法ダウンロード防止法案、政審・総務会 (2011/12/07)
http://www.yasuoka.org/report/edit.cgi?v=131
衆議院議員 山口第3区 河村たけおオフィシャルサイト活動報告 違法ダウンロード防止法案趣旨説明
http://www.tspark.net/katsudo/33.html

  • 2012年3月 既に民自公三党の実務者間では合意していた
衆議院議員 馳浩のはせ日記
http://www.incl.ne.jp/hase/schedule/s120229.html
お昼12時、文部科学委員会理事懇談会。
(中略)
「政府提出予定の著作権法改正案では、自民党と公明党は、修正案を検討しているので、法案が提出された場合には、理事会協議をお願いしたい!」と指摘。
違法ダウンロード問題のこと。
違法は違法。

衆議院議員 馳浩のはせ日記
平成24年3月13日(火曜日)
http://www.incl.ne.jp/hase/schedule/s120313.html
10時半、文化庁河村次長。
著作権法改正案についてのレク。
自民党と公明党の提出予定の議員立法「違法ダウンロード防止法」についても、修正含みで意見交換する。

衆議院議員 馳浩のはせ日記
平成24年3月16日(金曜日)%
最終更新:2013年02月16日 10:02