Fall from Heavenの歴史


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時のはじまり

創めに造物主がおられました。
主の言葉と思考は、そのまま真実になるというものでした。
初めて主が言葉を口になさると、栄光の場所と、主がこれから創造なさる世界を座って眺めることのできる玉座が創られました。
その場所を主は天と名付けられ、玉座は秩序と呼ばれました。
主は次に、玉座の腕に据えられる青い宝珠について語られました。
主はこの宝珠をテンポランスと名付けられ、そして時の流れを制御する力をお与えになりました。

天使の時代

主は、新たなる創造物について語り始めました。
主は創り出したそれぞれに固有の名前を与え、生命と自由意思というふたつのものを授けました。
それぞれは互いに違ったように創られましたが、総じて天使という名前を与えられました。
合わせて21柱の天使が創られ、それぞれが神なる教えを司る長となるよう定められました。

それぞれの天使は、主に良く仕え、きたるべき世界の創造という役目を忠実に果たすように創られました。
天使たちは主を讃える歌を歌い始め、主は初めて他の者の声を聞くことができました。

原初の天使たちは以下のとおりです。

ルグス ― 光の天使
シロナ ― 知恵の天使
バアル ― 炎の天使
ナントスエルタ ― 信仰の天使
ネヴェズ ― 成長の天使
アマサオン ― 豊穣の天使
ユーニル ― 正義の天使
アラウン ― 死の天使
オグマ ― 知識の天使
ダナリン ― 水の天使
ダグダ ― 調和の天使
キルモフ ― 大地の天使
スケルス ― 自然の天使
タリ ― 大気の天使
カムロス ― 平和の天使、 のちに戦の天使となる
アーロン ― 意思の天使、のちに憤怒の天使となる
ケリドウェン ― 星の天使、のちに魔法の天使となる
マンモン ― 予見の天使、のちに強欲の天使となる
エスス ― 信頼の天使、のちに虚偽の天使となる
ムルカルン ― 氷の天使、のちに冬の天使となる
アガレス ― 希望の天使、のちに絶望の天使となる

人の誕生

天は多くの驚きに満ちており、天使たちは長い年月を学びと賛美に費やしました。
主は時が至ったことを感じると、天使たちに境界の外へと飛び立ち、空虚の世界を天の写しとなるような創造で満たすように命じました。
そして主は天使たちに創造の力を与えました。
天使たちはあらゆる方向へと飛び立ち、主の意に叶うに値する、まことで善き数多の世界を創造し、そのことに満足しました。

創造が為されると、そこには様々な世界と、その世界に生きるほとんど無限とも言える多数の生命がありました。
天使たちは各々の好みに合わせて世界を創造し、やがて全ての天使が力を合わせてひとつの世界を創り上げました。
そこはエレバスと呼ばれ、彼らの最も偉大な作品となりました。

世界はあらゆる種類の生命や物質で満ち溢れましたが、天使たちは自分たちひとりひとりよりも更に優れた存在を創りたいと望みました。
天使たちは自分たち各々の力を授けた、人間という種族を創ることで意見の一致をみました。
その種族は天使たちの直系の子孫であり、ネヴェズは自らが司る教えの力を捧げ、この新しい種族の父祖となることを承知しました。
ネヴェズの司る教え、つまり生命の力はアラウンに引き渡され、天使たちはネヴェズに妻として仕えさせるべく、ガベラと名付けた永遠の命を持つ女を創りあげました。

主は創造界を訪れると白い石床の上に降り立ち、そして全てを目にしました。
この働きに満足すると、主は創造の力を天使たちから取り戻すことにしました。

アガレスの堕天

他の天使たちは(あるいは主自身さえも)知らぬことでしたが、アガレスは創造の力を失うことを望んでいませんでした。
力を取り上げられないよう望むことも許されず、既に在るものを操る力だけしか残されないことを知ると、彼は自分に創造の力がまだ残されている間にそれを振るい、無色、大気、大地、炎、水、生命、そして死といった元素が無限に湧き出る源を創りました。
こうした無限の領域の中央に、彼は天界そのものから抽出した、これらの元素を司るそれぞれの宝玉を据えました。
アガレスが創造の力を失ったとき、彼には時の終わりまで世界の創造を続けるのに充分な材料と魔力が未だ残されていました。

創造の力が消え去ると、アガレスは自身の世界の創造を続けました。
その世界はニュクスと呼ばれ、無限に広がる元素の平野でした。
彼はニュクスを天界の流儀ではなく、自身が思うままに創りました。
この世界の生き物たちには他の天使や主のことを知らせず、アガレスは自分だけを崇めるように命じました。
ニュクスは漆黒と、天界からぼんやりと反射する金色で塗り潰された、全ての面が希望の教えで統制された世界でした。
夢、欲望、崇拝、そして貧困が、この美しい世界に住む浅はかな生き物たちを支配しました。

他の天使たちはアガレスが創造を続けていることに気づきました。
アガレスは、創造の力を自分たちから取り上げるのは無慈悲なことであり、自分たちが創造した世界が天界そのものよりも優れていることに主は嫉妬したのだと断言しました。
創造の力を取り戻したいと切望していた六柱の天使たちがアガレスに味方しました。
そしてアガレスは自分が持つ無限の元素の源を彼らに見せ、それらを使って創造を行うやりかたを教えました。
その天使とは、カムロス、アーロン、ケリドウェン、マンモン、エスス、そしてムルカルンです。

主が介入したのはそれからのちのことでした。
アガレスの冒涜を目にすると、主はそれらを創造界から消し去ろうとしました。
しかしながら、アガレスの穢れは創造界の全体にまで及んでおり、そこから邪悪な存在を消し去れば、あとには何一つ残らないことになります。
主は創造界を破壊することを望まず、全ての天使たちに、天界からの追放と創造界での生を運命付けました。
主が邪悪から善きものを引き離すために再び舞い戻る、その日まで。
主は未だ忠実な天使たちに、自分が戻る日まで創造界を守護し、よい方向へ導くという務めを課しました。

アガレスに従った天使たちは、主の御心に反抗し、主に忠実な天使たちに対して武器を取りました。
このときから、堕ちた天使たちは邪(よこしま)なるものとして人々に知られ、彼らに対抗し人々の守護を任された天使たちは善なるものとして知られるようになりました。
そして創造界の理(ことわり)を人の傍らで維持することを課された七柱の天使は、中立の天使として知られました。

天使たちの全てを天界から追放したあとで、主は天界と創造界を結ぶ道を切り離し、自分以外の誰も行き来できないようにしました。
これに応じて、アガレスを除いた全ての天使は自分たちに仕える新しい天使の軍勢を創造しました。
はじめに創られたのは大天使(Archangel)で、彼らの数は数千にものぼり、主人の意思を創造界全土に広めるために手足となって働きました。

原初の天使と大天使の対応は以下のとおりです。

アマサオン ― 若きマポノス
スケルス ― ケルヌンノス
バアル ― 輝けるブリジット
キルモフ ― ゴヴニュ
ルグス ― バエリオス(『運命』)
アーロン ― オディオ(竜の時代にキルモフにより幽閉)
ダグダ ― カシエル
マンモン ― ハスター、悪夢の王
ユーニル ― サバシエル
オグマ ― エンバー(『想像力』)
カムロス ― 復讐の化身
ナントスエルタ ― スプレンドル
ケリドウェン ― カンナ、苦痛の女王
シロナ ― 苦しむ者ペリアン
エスス ― Iaegus
タリ ― レウケティオス(嵐をもたらす者)
アラウン ― ジャイラおよびバシウム(双子)
ダナリン ― コンダティス
ムルカルン ― 不変のタラニス
アガレス ― なし(のちにバロールの王ハイボレムを創造)

しかし主の采配に不満であったアガレスは反抗しました。
彼はニュクスへと舞い戻り、彼が創り出した生き物やこれまでに建造した記念碑など、そこにあるもの全てを破壊しました。
ひとつの力の爆発で、美しかったニュクスは灰と化しました。
その世界は今日に至るまで不毛な状態にあります。
最も深い地獄と呼ばれ、かつて驚くべき生命で充ちていた世界だとはもう誰も思わないでしょう。

創造界

はじめは我々の世界と同じように、創造界にはあらゆる種類の自然の動植物が存在していました。

ガベラはアガレスの叛乱をなぞるように、服従する存在に甘んじることを拒みました。
彼女はネヴェズの下から逃げ出し、次元の狭間(Bair of Lacuna)へと身を隠しました。
さらに、人々からは天から与えられていた不死の定めが失われました。
しかし肉体が衰えようとも、人々が授かった神なる力は未だ彼らの魂を不滅のものとしていました。
人々が天使たちの御力を借り受けることができ、また死して後に魂が彼らの下へと帰ることができるのは、天使であるネヴェズを通した、この神なる繋がりゆえなのです。

人間が六世代ほどを重ねる頃、オズ=ガベラは創造界に戻り、自分の子供として育てるためにアレクシスとフラウロスという二人の子供を攫いました。
こうした子供たちが世界で最初の吸血鬼となりました。
みずからの永遠ともいえる生を賄うために他者の命を奪う存在です。

竜の時代

神々は互いの立場の違いを埋めることができずに、創造界を股にかける戦争を始めます。
全てのものがそうであるように、神々は確かな存在となることを欲し、その攻撃性は互いに争う強力な生物として発露しました。
ドラゴン、巨人、大いなる精霊、そして神々自身が途方もないほどの魔法を解き放ち、創造界は壊滅の危機に陥りました。
山々が造られては削られ、亀裂や湖がぽっかりと開いた傷口のように現れました。

その間、何百翼もの天使たちがアガレスの誘惑に屈しました。
彼らは自分たちを創造した天使へ仕えることを辞め、堕天してゆきました。
今日に至るまで、アガレスは他のいかなる者よりも多くの天使を配下としていますが、その中で彼の手によって創造されたものは皆無です。
大天使ハイボレムでさえ、別のものが堕落した姿です。

雄々しい角を誇るケルヌンノスはスケルスの大天使でした。
彼は敢えて単身でアガレスに挑みました。
アガレスは勇敢な大天使を迎え撃ち、ケルヌンノスに彼自身が闇に塗れ堕落した幻を見せつけました。
幻はあまりに強力でそれは現実のものとなり、ケルヌンノスは二つの存在に分裂しました。
彼らは瓜二つでしたが、アガレスがハイボレムと名付けた新たな存在は、闇に塗れ、血に染まっていました。
ハイボレムとケルヌンノスは戦いましたが、決着は付きませんでした。
そのようにして、アガレスの大天使でさえも他から盗まれた存在なのです。
ハイボレムは倒錯した嗜好の持ち主です。

スケルスとダナリンはあまり戦いには参加しません。
代わりに自分たちを崇拝する人々の集団に気を配り、それらの人々は神に密接する影響により変化を受けます。
スケルスを崇拝する人々はリョースアールヴとなり、エルフとして生を享けます。
ダナリンを崇拝する人々はアイフォンとなり、水の中でも大気中と同じように呼吸できます。

神々の最も偉大な誇りである人類は、滅亡の危機に瀕していました。
この時代の末期になると、部族の指導者であったインマヌエル・ロゴスは、神々の大戦で傷ついた人々を保護するようにエロヒムに指令を出し始めました。

神々の戦いが創造界そのものを脅かすことが明らかになり、ダグダは停戦を呼びかけます。
神々は会合を開き、盟約が結ばれます。神々は創造界から手を引き、特定の限られた方法でのみ干渉するという合意です。
その証として、いかな神をも弑すに能う武器、ゴッドスレイヤーが作られます。

一部の者たちにとっては、盟約は酷なものとなります。
アラウンの大天使バシウムは、盟約が結ばれたにも関わらず、それに反抗し地獄の軍勢との戦いを続行します。
そのことは大勢に影響を与えません。
ダグダの大天使カシエルは、神々が創造界から完全に手を引き、代わりに人々を自分たちのために戦わせることに疑問を持ちます。
カシエルは神々の意思に依らぬことを人々に教えるため創造界へと降り立ちます。

魔法の時代

神々の大戦による破壊は過ぎ去り、人々は文明を築き始めます。
パトリアというひとつの帝国が興り、人々はリョースアールヴとアイフォンたちから様々なことを学び、また交易を行います。

パトリア帝国は強大な国家に成長していきます。
バシウムの戦いは専ら地獄で行われており、カシエルはパトリア人の中にあって、信仰よりも哲学を重んじる人々に敬われます。
オズ=ガベラの子供たちは、他の存在から生命を吸い取り我がものとする業を身につけます。
彼らは人類にとっての災いであり、また文字通りの意味で唯一の天敵です。
人類の歴史上、最も平和な時代です。

この間、ケルドン・キは住処とする牢獄でドワーフたちを削り出し、彼らにはキルモフによって生命が吹き込まれます。
ドワーフたちは数世代に跨って地下道を掘り続け、地下世界を探索します。
彼らは人間の領土のそばで丘の上に居を構えます。
パトリア人の悪徳商人に酷い目に遭わされると、彼らの大部分は自分たちの地下道へと逃げ帰り、カザードという統一国家を成します。
少数の部族は地表に残り、ルシュイアープという開放的なドワーフの帝国を築きあげます。

カイロリンはパトリアの皇帝となります。
彼は聡明で人望のある統治者であり、人々に愛されていました。
彼の妻が不実を働いたとき、彼は宮殿の最上部から身を投げることを考えます。
苦痛の女王ケリドウェンはそこでカイロリンに語りかけ、取引を持ちかけます。それはカイロリンに永遠の若さを与え、彼の妻が死ぬたびに新たな姿で蘇らせ、裏切りの記憶に縛られず、彼女と再び出会い結ばれることができるようにするというものでした。
その対価は、カイロリンがケリドウェンを崇拝すること、そしてパトリア帝国を彼女の望むように導くこと。
カイロリンは同意します。

ケリドウェンはカイロリンに永遠の若さを与え、そして魔法を教えます。
彼は世界で最初の大魔道となり、パトリア全土にいっそう堕落した圧政を布くため、他の者に魔法の使い方を教え始めます。
数世代に渡り、絶対的で忌まわしい統治が続きます。
妖術師たちは奇怪な実験でマンティコアやキメラやトロールといった怪物たちを作り出し、神のごとき統制で領土を支配します。
カイロリンは直々に21人の弟子たちを指導し、それぞれを別々の魔道学院に配置します。

以下はカイロリンの弟子たちの名前です。

大気 ― グレイサン
肉体 ― ケゼフ(実験でグリギ平原の動物を絶滅させた)
混沌 ― カルニウェアン
創造 ― Majen(エルフ族)
死 ― バルバトス
次元 ― オズ=ガベラ
大地 ― ジェンキン
呪付 ― ヴェルギュール
不可逆 ― アスモデ
炎 ― マイケル・ディランテュール
力場 ― パイモン
氷 ― バドゥヴ
法 ― ソーケッド・ホゼー
生命 ― レウケティオス
超魔術 ― ガストリウス
精神 ― パーペンタク
自然 ― エルヴェ
影 ― Wode(エルフ族)
魂 ― ラロス(のちに冥府に帝国を築く)
太陽 ― タメシス
水 ― トレントン・マヨシ (アイフォン族)

カイロリンは結局、自分が帝国に為したことを後悔し、神に救いを求めます。
ナントスエルタがその祈りに応え、さらに強力な魔術師となる方法を彼に教えます。
カイロリンはそうして得た力を、自身の帝国を叛乱に導くために振るいます。
反省を拒む妖術師たちを鎮圧し、あるいは始末しはじめますが、幾人かはその粛清から逃れます。

パーペンタクは精神魔法の達人であり、カイロリンのお気に入りの弟子でした。
カイロリンは彼を殺すには忍びず、代わりに沼の地下牢(現在の物見の塔)に幽閉し、物思わぬゴーレムに守らせます。
しかしパーペンタクはカイロリンが思っていた以上に有能で、牢獄から遥か遠くまで意識を飛ばすことができました。
牢獄から数マイルも離れた場所で捜索を行い、幻影を作り出し、人々の心を操るうちに、彼の心は酷使され崩壊寸前にまで至ります。
しかし彼は何百人もの人間を牢獄まで引き寄せ、ゴーレムと戦わせて彼を解放させます。
そして自らを、彼らの支配者であると宣言します。

カイロリン率いる善なる宗教軍と、妖術師たちによる魔法生物と不浄な魔法の軍団との間に起こった争いは、帝国を分断します。
ついには9国にも及ぶ人間の帝国が割拠します。

エロヒム ― 歴史の記録者であり、世界の神聖な部分を担う守護者
バンノール ― 聖火の番人であり、妖術師たちの最大の敵
マラキム ― 砂漠の部族であり、信仰の民
ラヌーン ― 交易人と船乗り
ヒッパス ― 馬上の民、傭兵
グリゴリ ― カシエルの信奉者
バルセラフ ― 妖術師パーペンタクに率いられる
イリアン ― 凍土と荒野に住まう民
カラビム ― アレクシスとフラウロスに支配された民

創造界は、その新たな姿に落ち着きを得ます。世界には未だ数多くの強大で邪悪な存在がありました。
大地に身を隠し続ける妖術師たちに、主を失い荒野を彷徨う存在となった怪物たち。
失われた秘宝を回収し、隠れた秘境を調査しようとする冒険者には数多くの仕事がありました。
そして、戦争がありました。

アイフォン族のトレントン・マヨシが、部族を救うべく探索を開始したのはこの時代でした。
彼は唯一つ残された方法と共に帰還を果たします。
それはアイフォンの守護神ダナリンを創造界に降臨させ、彼の子供たちを救済させるという儀式でした。
しかしトレントンは神々同士による争いの再来をよしとせず、儀式を執り行わないことを選び、そしてアイフォン族とトレントンは滅びました。
創造界から自分の子らを失ったことはダナリンに身を引くことを決心させ、未だ覚めることのない眠りへとついに落ちていきました。

堕天使の始祖たるアガレスは炎の天使バアルを唆し、ついに彼女は彼の言葉に屈しました。
魔法の時代の終焉です。
バアルは天界から堕ち、その夜、空からは炎が降り注ぎました。
彼女に忠実だった人々は恐ろしいオーク族へと姿を変え、残り火一族となりました。
バアルの神殿を擁するバンノール帝国の都は、バアルと共に地獄へと堕ちました。

トレントン・マヨシによって発掘された儀式はイリアンの手に渡り、新たな使い道を見いだされました。
バアルがイリアンの守護神である上帝ムルカルンに対抗する役目を担ってからというもの、彼らは神々の大戦の再来を恐れていませんでした。
バアルの堕天によって彼らの主を邪魔する者は消え去り、この寄る辺なき民は、彼らに凍てつく荒野しか残さなかった他の民族から、それ以上のものを奪い取る機会に気付きました。

世界は炎に包まれ、すぐさま多くの遠見師や預言者が儀式の始まりを知りますが、既に行われつつある儀式を阻止するため軍を派遣する余裕を持つような帝国は、ほとんどありませんでした。
唯一、ルシュイアープだけは軍を結成しました。彼らはゴーレム職人であり、食料の焼失による影響が他の国ほど深刻ではなかったのです。
ルシュイアープは戦闘機械の全軍を以てイリアンの都を攻撃します。
しかし、すべては遅すぎました。彼らがちょうど都市の防壁を突破したとき、ムルカルンは創造界に降臨し、ほんの一囁きでルシュイアープ軍は一掃されました。

永遠の冬が世界を覆いました。

氷の時代

神々は盟約を破棄することを考えました。
神々の大戦を再開する気はありませんでしたが、みすみすムルカルンを創造界へと行かせるわけにはいきませんでした。
彼らは一柱の神を創造界に派遣し、ムルカルンと戦わせることで合意しました。
その神の名はスケルス、自然を司る神です。

スケルスは創造界に降り立ち、ムルカルンと戦いを繰り広げました。
同じ頃、リョースアールヴは自分たちの統治を改革しました。
彼らは二人の女王に権力を二分することで合意しました。
夏を治める女王と、冬を治める女王です。
冬の女王は、冬が終わりを告げる兆しが長らくないことから自らの優位を主張し、玉座を明け渡そうとしませんでした。
このことが原因で内戦が起こり、冬の女王に忠誠を誓う一派は自分たちをスヴァルトアールヴと呼びました。

スケルスは戦いに敗れ、ムルカルンに討たれました。
創造界はなおいっそう凍りつき、エルフたちは軍の動員も移動もできなくなったため、内戦を停止せざるを得ませんでした。
彼らは生き残るための隠れ場所を探し、戦いを続けるため冬の終わりを待ちました。

人間の帝国は猛吹雪とムルカルンの力の前に押し潰されました。
少数の部族が散り散りとなって生き残りましたが、それさえ生き延びるために必死で足掻く野生の獣たちと変わらぬような存在でした。
魔法の時代における進歩は、すべて失われました。

イリアンたち自身はといえば、他のほとんどの者よりはましな境遇にありましたが、彼らの神ムルカルンは容赦がなく、その変わらぬ意思を貫くため、彼らでさえ基本的な利器やテクノロジーの使用を禁じられました。

いくつかの部族が集まり、ドヴィエロという新たな文明が築かれました。
こうした人々は自分たちの野獣のような本性を受け入れ、人間というよりは狼の群れのようになりました。
彼らは他の部族を狩り立て、殺戮し、特にイリアンの行動を妨げることもなかったため、ムルカルンの役に立ちました。
またムルカルンが嫌う進歩や変化といったものにほとんど興味がなかったため、そのまま放っておかれました。

エレバスの片隅には、冬の綻びが留められていました。
かつてはバアルの敬虔な神殿であった炎の竪穴には彼女の本質の一端が残って燃え続けており、オークたちはそこを拠り所として世界の片隅に繁栄を築きました。
一方、彼らの親類であるバンノールは地獄に囚われており、常に生き残りの危機に面していました。
彼らの決意に感じ入ったユーニルは、彼らを地獄から連れ出すために自分の大天使サバシエルを遣わしました。
数世代にわたる戦いに火花を散らし、彼らは氷の時代の末期には脱出を果たし、オークたちの住処のど真ん中に降り立ちます。

カイロリンが帰還を果たせなかった事件を経て、創造界は永遠に救われることになります。
彼はアムリテという名の旗の下に、散り散りになった人間の部族を集結させました。
彼は砕け散ったゴッドスレイヤーの破片を打ち直し、それを以てムルカルンとの戦いに臨みました。
ムルカルンは打ち倒され、そして冬の時代は終わりを告げました。

再誕の時代

冬の神が斃れると、スケルスは新たに生命の神となって復活を遂げました。
神が初めて冥府と創造界の間を通り抜け、二つの世界を結ぶ道が開かれました。
ずっと以前にラロスの地下牢に連行され生き延びていたエルフの一団が、この道を通って脱出しました。
彼らは冥府で行われていたラロスの研究から何冊かの秘本を盗み、脱出の際に持ち出しました。
そのうちの一冊はサンダルフォンの手に渡り、影人(かげびと)に生まれ変わる方法が人々に広められ、シダー帝国が興ります。

先の時代のドヴィエロのように、様々な部族の生き残りたちが、ひとつの暗黒の旗の下に集い始めました。
今度の人々は、秘術的な力の期待に応える者たちです。
テブリン・アルバンディとオズ=ガベラに率いられた彼らは、互いに秘密を共有する強力な召喚術師たちであり、シェアイムと呼ばれます。

最後に、マンモンの大天使ハスターはダナリンの水の大霊堂に侵入します。
ハスターは眠りに就く神を見つけると彼に囁きかけはじめ、創造界へと反映する悪夢を見せています。




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