知られぬ遺物、知られぬ麗美

「知られぬ遺物、知られぬ麗美」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

知られぬ遺物、知られぬ麗美」(2012/12/06 (木) 17:28:05) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

知られぬ遺物、知られぬ麗美 何処とも知れぬ場所に、それはあった。 間違いなくそこに彼が在ることは確かで、また彼が幾百年もの間人に触れていないことも確かだ。 何故なら彼女がまだそこに居たからだ。 彼女は彼がここから動けなくなって程無くして生まれた。 それからはお互い特に話すでもなく、ただお互いに見つめ合っている。 それこそ朝から晩まで、一日中。 長い年月を経て彼の体は自然との同化が進み、彼女の美しい花弁からは日毎に輝きが失われていく。 別に言葉を交わしたわけでもない。見つめ合ったわけでもない。しかしこの頃には二人の思いは一つになっていた。 二人の思いは根を通して一本の木で通じあっていたのだ。だがこれからは違うだろう。今度はお互い、触れ合える。 &tags()
#image(882-10-s.jpg,http://www48.atwiki.jp/gennsousekai?cmd=upload&act=open&pageid=282&file=882-10.jpg) 知られぬ遺物、知られぬ麗美 何処とも知れぬ場所に、それはあった。 間違いなくそこに彼が在ることは確かで、また彼が幾百年もの間人に触れていないことも確かだ。 何故なら彼女がまだそこに居たからだ。 彼女は彼がここから動けなくなって程無くして生まれた。 それからはお互い特に話すでもなく、ただお互いに見つめ合っている。 それこそ朝から晩まで、一日中。 長い年月を経て彼の体は自然との同化が進み、彼女の美しい花弁からは日毎に輝きが失われていく。 別に言葉を交わしたわけでもない。見つめ合ったわけでもない。しかしこの頃には二人の思いは一つになっていた。 二人の思いは根を通して一本の木で通じあっていたのだ。だがこれからは違うだろう。今度はお互い、触れ合える。 &tags()

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: