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『エルザ&アナベル・シスターズ』
砂漠の大陸“シャングリラ”の南部の町、ドーラシティの治安を守る保安官の姉妹。
旧式の拳銃の名手で模範的な保安官であり、町の為に粉骨砕身して働く妹エルザ・アルジャーノン(画像:左)と
とにかく暴れられればそれでいいという、そこらのゴロツキと変わらない考えながら
実力は折り紙付きの姉アナベル・アルジャーノン(画像:右)の二人組の保安官で、
[[シュニッツラー]]作の冒険小説のモデルとなったために後世での知名度は非常に高い。
初めて大海原を渡り、苦難を乗り越えシャングリラを開拓した勇敢な父を持ち、
また現地のケモミミである母の教えからシャングリラの大地に深い愛情を持っていたようで
そのため勝手気ままに開拓者達を傷つけ、
シャングリラの大地をいいように食い物にする無法者達には容赦はしなかった。
多大な功績を残した彼女達だが、特に有名な逸話が『[[ザオ砂漠]]の決闘』である。
当時、現地で多発していたネコミミ達の誘拐事件を追っていたエルザは、
有力者アレルヤ・エーリッヒが奴隷市場を牛耳っている事実に突き当たる。
彼を告発すべく動いていたエリザだが、アレルヤに雇われた無法者のポーラの罠により
開拓者殺しの罪を着せられ、他の保安官に追われる事態になってしまう。
シャングリラ各地を逃走しつつ悪事の証拠を集めたエリザは、
法廷に立てない自分の代わりにアナベルに告発を求める。
これに気付いたポーラ一味は、アナベルの単純な性格を見越して彼女に決闘を申し込んだのである。
裁判だの証拠だの、普段なら放り出すような面倒事を抱え難儀していたアナベルは
この申し出に喜んで飛びつき、開拓法12条に基づいた公正な決闘が行われることとなった。
だがこの決闘、実際には20対1という、闇討ちと呼ぶ他ない卑劣なものだったのである。
決闘当日、ザオ砂漠にて行われたこの卑劣な戦いは正午ぴったりに行われ……
そして、アナベルの完全勝利に終わったのである。
この決闘の後、アナベルは20人の傷だらけの証人を連れて法廷に立ち、妹エルザの罪を晴らしたという。
その後、エルザの証拠によりポーラは逮捕され、多くのネコミミ達が解放されたという。
この逸話は“砂の楽園の戦士たち”という題名で姉妹保安官シリーズの第一巻として出版され、
多くの人々の人気を博した。
もちろん、実際の開拓時代には小説の華々しい物語にはない苦難や事件があったことだろう。
しかし、優れた作家によって広められた彼女達は今も読者の憧れとして、
開拓時代の情景とともに生き続けているのである。
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