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「ヘルヘイム城」
テオゴニア大陸の東に存在していた、戒ヘルヘイム王国の主君たるヘルヘイム王家の居城。
[[ユグドラシル]]の属国のようなものとはいえ、仮にも一国の王の城とは信じられないほど簡素な城だが、
ヘルヘイム王家の開祖であり父殺しの汚名を持つロンゴミニアト・ヘルヘイムの宣誓に従い
代々の王族は海風に朽ちゆくこの寂しい地に骨を埋めている。
城へ繋がる唯一の通路である[[ベルカン水路]]が東の外海へ通じる水門のそばにあるものの、
遠浅の湾のために港としての利用は望めず内陸側にも過去の戦乱により生じた無数の段差があり
冬場以外は水路としての使用にはとてもではないが耐えない。
そのため、冬場以外に城に渡るには危険な険路を踏破するしかなく手軽に空を渡れる
飛行船のような技術がなかった時代には文字通りの「陸の孤城」となっており
そこに住まう王族達はさしずめ虜囚とでも呼ぶべき生活を強いられていた。
era3の中期頃にヘルヘイム王家の血統が途絶え、元首が首都ハルートに住む執政アルカトネ一族へと変わったことにより
単なる僻地の城へと立場を落とし、現在はアルカトネ公国が管理する砦の一つとして使われているに過ぎない。
「よう相棒、そろそろ見えてきたぜ、あそこが次の俺達の勤め先だ」
「おう、まったく涙が出そうなくらい素晴らしいお城だこと……こりゃ飲まなきゃやってられんな」
「おいおい、そんなの持ち込んでるの見つかったらさらに左遷だぜ?」
「残念!ここがどん底、これ以上の左遷はないね……おっとと、このオンボロ飛行船め、突然揺れやがって!」
「どん底?いや、まだクビが残って……いや、こんな世界の果てみたいなとこが職場ならむしろクビのほうがありがたいかもな、こりゃ…」
ヘルヘイム城守備隊に転属させられた、不良兵士二人組の会話
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