名無し町一丁目
その昔、全てがあべこべの世界が有ったという。
生物の性別は逆転し、有機無機の位置が背中合わせになり、文字は左右対称になる。
ここはそんな事象のほんの一部を抽出、応用した一種の
魔法の力が働いている。
とある建物を基盤に写真左側に10年前の、右側に10年後の町並みが周囲200メートルにわたって展開されており、
擬似的な過去視、未来視を
魔術や
超能力の素養を持たぬ者でも体験できる空間となっている。
基盤となった建物の周囲200メートル以内に居住している人々は、外の世界と10年遅れた、或いは進んだ世界を生きている。
更にここは自分の意志で外に出ることも、隣に移ることも出来るため、住民はこの状況を理解した上で楽しんでいる。
では、中間にいる私は、一体どの世界にいるのだろう? 過去? 現代? 未来? それとも・・・・・・。
最終更新:2013年03月12日 03:38