赤鬼武者(せきむしゃ)
どの国にも属さないここ山深い集落では、代々家系として村長(むらおさ)となる者が神託により選ばれる。
村長に選ばれた者は、護魔(こま)と呼ばれる守護竜、
夜叉を模した赤鉄の鎧と一振りの太刀を授けられ、村を魔から護る使命をおびる。
『私の家の家系には、必ず特別な力を持った子が一人生まれるのだそうよ。
最初の村長になったご先祖様は外部の人間であったらしくて、
訳あって村を救った際にそのままここに住み着いたのだって。
だから私のお母さんも、お祖母ちゃんも、そのずっと前も、村長になった人は皆私と同じように力を持って村を護っていたの。
皆戦いの中で死んでいった。…ねぇ護魔。私も、死ぬのかな…?』
―――今代村長
最終更新:2022年08月29日 19:13