リンティスタとは違い、一般的に想像される「悪い
魔人」としての魚人の特性を色濃く残す種族。
その見た目、そしてそれとは正反対に非常に穏やかな気性から、彼らの住まう
水没都市ヴァルア周辺の
一部の他種族からは水を司る神、或いはその権化として崇められていたこともある。
特異な点として、彼らは進化の過程において、生物として当然持つべき生存本能に絡む根源的な欲求を欠落させており、
例えば、彼らにとっては食事とは、先祖から受け継いだ儀式的行為の一環に過ぎず、
手の届く範囲に食料がなければ彼らは餓死するまで一切何も口にしなくなり、食料を求めて行動を起こすこともない。
当然生殖に関わる性欲とも無縁で、極一部の気まぐれな者が何となしに近くの異性と性交を行う、という程度。
故に、彼らはある世代から後には自然には考えづらい程の速度で衰退し続けており、今となっては
ヴァルアに小さな集団が幾つか住み、静かに世界から消え行くのを待つだけである。
最終更新:2022年08月30日 22:18