少女と一角獣

『少女と一角獣』

ユグドラシル北部の吟遊詩人、ファルチャー作の歌。
教訓的内容が含まれていて、主に子供をしつけるのに使われるという。
登場人物は幼い姉妹とユニコーンで、内容は以下の通り


いつもいたずらばかりしている妹が、入ってはいけないと言われている森に入り迷子になる。
ユニコーンが彼女を見つけるが、彼女は悪い子なので見捨てられてしまう。

妹を探して森に入った姉は、きちんと親の言いつけを守るいい子で、
迷子になったもののユニコーンが家へ帰してくれると言う。
しかし、姉は妹と一緒がいいと頼み込み、ユニコーンはしかたなしに一緒に妹を探す。

なんとか妹は見つかったが、既に日は暮れ辺りには魔物がうろついている。
自分の背中には一人しか乗れないといい、ユニコーンは姉を連れ帰ろうとするが、
姉は妹を連れ帰るように言う。
すると妹は泣きながら、姉を乗せるようユニコーンに懇願し、
それを見た一角獣は、二人を乗せて家へと連れ帰る。

一人しか乗せられないというのはユニコーンの嘘で、実際にはユニコーンはいい子しか乗せないのだ。
しかし、姉を乗せるよう頼んだことで妹が良い子だと知ったユニコーンは二人を家へと連れ帰ったのであった。


ただし、これはあくまでも一般的なパターンで、
地方によっては二人そろって迷子になるも、姉だけが連れ帰ってもらえ、
妹は魔物に殺されてしまうという後味の悪いものもある。

どちらが後世の修正されたストーリーで、どちらがファルチャーの原曲かは永遠の謎だが、
わざわざ後味の悪いものに変える必要性のなさや、
『ケルディムの騎士』『ベルカン水路を望む家にて』といったファルチャーの他作品から見て取れる
因果応報の精神や大円団の否定と言ったファルチャーのテーマ、
そして『放浪騎士アルカの冒険』や『ドワーフの大魔術師ニカウ・グッキーナ』といった作品で知られ、
ユグドラシル南部で好まれていた吟遊詩人グラス・ユリーネとの書簡の中で
『あなたの物語はご都合主義が過ぎる。いくら子供でもアルカの恋人が蘇ったり、
ニカウが邪悪な竜と酒飲み友達になって事無きを得るなど信じるだろうか』といった批判をしていたことなどから、
どうも後者の救いのない話が彼の原曲だったらしい。

彼としては、ユニコーンが簡単に評価を変えて二人とも助かるなどという
ご都合主義にまみれた改悪は許せなかっただろうが、世間で流行ったのはそちらで、
原曲は極一部の地域でのみ歌われているというのは、なんとも皮肉な現実であろう。

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最終更新:2022年08月31日 19:01