『夢路市街駅』
夢路の町は戦乱の時代に城下町として発展し、
久平時代には大塩田を抱える塩の名産地となった。
町の地形から要衝としてて建てられた夢路城は、その美しい外見から「白鷺の城」と呼ばれ、
町のシンボルとなっていた。
第一次文明戦争時には、この方面を潰走する久平軍が夢路城を拠点に兵力を集結し、
追撃する
ソレグレイユ軍に対し決死の奇襲を敢行、
その後は夢路城を中心に市街地をも巻き込んだ凄惨なゲリラ戦が行われた。
戦後、夢路の街が
ソレグレイユ次元科学開発地区に編入された後には、
焼け落ちた夢路城跡にソレグレイユの大規模な補給基地が置かれ、
効率のいい物資の輸送を行うために『
空中列車』の駅が置かれた。
そこから落ちる金を目当てに次第に人が戻り、一時は更地同然だった市街にも復興の手が及んでいる。
画像は、「夢路後方支援基地駅」から二駅離れた「夢路市街駅」。
毎時急行列車の止まる基地の駅とは違い、一日2本の鈍行列車が止まるのみの過疎駅だが、
その鈍行列車を急行が追い抜くために一瞬速度を落とすのを狙い、
密かに屋根に飛び移ったり逆に飛び降りるという行為が頻繁に行われている。
ちなみにそういった行為に欠かせない最新の軍事アイテムは、
補給基地から横流しにされたものが使われているらしい。
だが、例えそういった道具を使っても失敗すれば死ぬ危険もある。
それでも、この町には金を持たない命知らずな若者が日々集まってくるのである。
最終更新:2013年10月25日 00:08