精錬結界
大量の
マナを必要とする大規模・大威力の
魔術を行使する際、
その準備段階として術者の周囲に構成・展開される補助魔術。
結界で囲んだ空間内のマナを励起させた後、それを
魔術回路に取り込み循環させることで、
通常は術者の体内のみ完結している"魔術の構築"という作業を、結界内の空間まで広げて行えるようにするという、
いわば"魔術回路を体外にまで拡張する術"である。
結界内のマナを操るためには、自身の魔力回路の構造やマナの操作方法、
魔術の構成法といった事を明確に把握し、大量のマナを制御する技術と精神力が必要となるため、
この術を使いこなせるか否かが、見習いと一人前の魔術師を区分けする判断基準とされることも多い。
また、この術の誕生により、
エルフたちは己の身に蓄積できる以上の量のマナを扱えるようになり、
同時に"魔術を体外で構築する"という発想を得たことで、
特定の魔術を行使するための道具である《
魔術礼装》を生み出すきっかけを手にしたのであった。
なお、元来この術は結界内のマナを励起・吸収するだけのものであったが、
《
魔導陣》の開発・普及以降は、結界内のマナを利用することで空間上に《魔導陣》を記述し、
複雑な魔術を構築するという、より洗練された技術へと発展していった。
最終更新:2014年01月21日 02:28