SFRS BFG-121 ベルセレーモス級巡航機動陸戦艦
ソレグレイユ軍が再度の
焦土作戦に向け、
第一次文明戦争で運用された前級アルデリート級を発展させて開発した陸上戦艦。
戦艦ではあるが所属は陸軍であり、動力に
魔法素による反重力界発生装置を使用することで
陸上における高機動と高火力の両立を実現した。
武装には全て実弾砲が採用され、魔法素砲にも換装は出来るが想定はされていないことも特徴の一つである。
前級含めて開発に当たったのはスクラウディック社の技術主任ガスパール・ベネガスで、
魔法素の陸上兵器への実用化に大きく貢献した人物である。
彼は入社当時から『大口径榴弾を搭載した多数の陸上軍艦による敵陸上戦力の制圧』を提唱しており、
比較的海軍に兵器や技術を提供することが多い社内では異端視されていた。
しかしソレグレイユ連邦共和国議会にて魔法素の軍事利用に関する基本法案が可決されたことにも恵まれ、
長らく彼の夢であった所謂陸上要塞構想はようやく日の目を見たのである。
本級には前級同様徹底した『最も効率良く敵を蹂躙し、拠点を廃墟にする』という設計思想が反映されており、
建造物・艦艇などに対して絶大なる効果を発揮する対艦榴弾、着弾地点に火災を発生させる焼夷弾など、
様々な弾頭を使用できる。
すなわち対艦榴弾による建造物の破壊、焼夷弾による敵兵の殲滅によって
文字通りの『焦土作戦』を決行するための兵器であるといえるだろう。
前級アルデリート級はこれにより芳狩(よしかり)、天堵(あまがき)、守巾那(かみはばな)といった
久平の諸都市を蹂躙し、当時の久平の文民を恐怖のどん底に陥れた。
しかし前級の開発当時はまだ陸上兵器に魔法素が実用化しきれていなかったため機動力に欠けており、
久平軍の決死の猛反撃で多くが撃破された。
本級ではその教訓を活かし、まず機動力を十分に確保した上で更なる武装の強化が図られ、対空兵装も増設された。
第二次文明戦争では
ティーゲルと
殲滅特化型重機装化騎士から編成された
ニイドウ守備隊を支援するべく、
隣市であるハラント守備隊に配備されていた同級艦五隻すなわち『ロデアネス』『クーザレード』
『バロトレック』『サンダロイ』『ヴァラン』が
ユグドラシル軍の
Buster Unitを迎撃し、
死闘の末Buster Unitを沈黙させることに成功するが『ヴァラン』『サンダロイ』が爆沈、
『バロトレック』『クーザレード』が大破、『ロデアネス』が中破するという大損害を被った。
現在は陸軍のみならず、国土防衛軍や海兵隊にも配備されている。
画像は砂上火力支援演習にて撮影された7番艦『スローヴァー』である。
―性能諸元―
バーレス社製 55口径三連装多用途主砲 3基
アサント社製 近接信管搭載型連装対空機関砲 18基
レウト社製 五連装対艦噴進弾発射管 2基
動力 スクラウディック社製 バルー・プエリアMGE-615Y推力超過反動式 3基
最終更新:2022年08月31日 18:58