失われた
次元航行の方法をもとめ、
ソレグレイユは科学を発展させ、
大地に残された僅かな手がかりを捜し求めていた。
だが、不幸なことにソレグレイユの勢力圏内の次元科学に関する手がかりは全て失われていた
苛立ちを募らせたソレグレイユが目を向けたのは、
ジャッジメントデイの影響が少なく、国内に多くの先史文明の遺跡を残す
久平であった…
「きっと、あの国は次元科学の開発を進めているに違いない…」
疑心暗鬼にとらわれたソレグレイユは諜報戦の中で
賢精イズの古屋の存在に気づいたのだった。
賢者イズの遺産を求めたソレグレイユは幾度と無く潜入部隊を送りこんだ。
が、それらの部隊が情報を持ち帰ることはなかった。
苛立ちの頂点に達したソレグレイユは、潜入部隊ではなく上陸部隊を送り込むことにした。
つまり、侵略戦争を開始したのである。
ソレグレイユは
アルカディオによる
淵奈の爆撃と
新兵器
ティーゲルの使用により久平の約30%を占領すると、
イズの小屋を始めとする各地の遺跡から次元科学の情報を集めた。
この暴挙を、
ユグドラシルは激しく非難、自国民の救援を口実に久平に魔導兵部隊を出兵した。
これが、後の世に‘文明戦争’と呼ばれる戦いの発端であった。
戦いは、ソレグレイユの圧倒的有利の中で進んだ。
そもそも、自然との共存や来襲する
悪魔の研究に国力を割いていたユグドラシルと
貪欲に兵器開発のみを行っていたソレグレイユの戦力が釣り合うはずがなかったのだ。
久平の魔導部隊を殲滅したソレグレイユは、ユグドラシル本土への上陸作戦
『オペレーションラグナロック』を開始した。
ベルカン水路を爆撃により分断したソレグレイユ軍は上陸を決行する。
しかし、その作戦が成功することはなかった。
悪魔の襲撃に対抗するため一時的に戦争は休戦となった。
さすがに人類同士で争っている場合ではなかったからだ。
しかし、その戦いの中でユグドラシルはある戦利品を手にした。
大量の悪魔のサンプルである。
これまでも悪魔の死体や瀕死の悪魔は入手されていたが、
ユグドラシルはそれらを研究することなく廃棄していた。
しかし、文明戦争によりソレグレイユとの圧倒的戦力差を痛感したユグドラシルは、
ある決定を下す。
すなわち、悪魔の兵器としての利用である。
悪魔の持つ圧倒的な破壊衝動を魔法によって支配したユグドラシルは
それらを『
デビルデバイス』通称D2と名付け、密かに全軍に配備し
一方ソレグレイユは次元科学を断片的ながら復活させ、
その技術を転用した多数の『
次元兵器』を完成させた。
関連項目
最終更新:2022年08月31日 18:57