Emergency Lighting Systemとは、緊急自動車の警光灯をリアルにするスクリプトMODである。
現在出ている緊急自動車MODの多くがELS対応になっており、ほぼ主流になっていると言っても良い。
使用するにはELSのスクリプトを導入するだけでなく、対応した車両MODを導入する必要がある。
以下はV6までを前提にELSの基本的説明を行う。
ELS V7からは仕様がかなり変更されているが、まずこのページで基本事項を確認してから
ELS V7のページをご覧頂きたい。最新版であるELS V8に関しては
ELS V8のページを参照のこと。
バージョンとダウンロードリンク
ELSは異なるバージョン(世代)があるが、安定性と機能性を考慮したお勧め度は次の通り。
- V8
- V7
- V5
- V6
※2016年9月、お勧め度を更新
- V8は最新版で安定しており、サイレンの使用方法などがよりリアルになった。機能面と安定性からいっても、現在最もお勧めできるもの。
- V7も編集者個人の使用感としては非常に安定している。機能面でもサイレンの操作が多様化するなど優れている。
- V5も安定して動作する。但し機能面でも古く、現状であえてV5を選ぶ理由は乏しい。
- V6は海外の掲示板を見ても「不安定」という意見が見られるし、編集者個人の経験から言っても落ちやすい印象。機能面でもV5と大差ない。
基本的には新しいものほど有利ということになるが、V5とV6を比べれば前者の方が安定しているという印象。但し既にV8世代にまで進化しており、安定性も良いことから、あえて古いscripthookを使用するV5を使用する理由は乏しい。LCPDFR v1.1との相性を考えても、現時点でお勧めできるELSはV8である。
インストールと設定
- 予めELS対応の車MODを導入しておく。
- ダウソしたファイルをGTAIV又はEFLCのメインフォルダにコピーする。
- ELS.ini(構成設定)のファイルをメモ帳かなんかで開く。
- 真ん中あたりに並んでいる車の一覧表を見て、ELS対応の車両のみ「Active=1」にする。それ以外は「Active=0」に。
- メモ帳を保存して終了。ゲームを起動して緊急自動車に乗り、構成設定の冒頭にあるキーアサインにしたがってELSを操作する。
キーアサインと点灯部(~V6まで)
項目 |
デフォルトキー |
説明 |
ToggleLightsPri |
J |
主たる点灯部(プライマリー)のスイッチ |
ToggleLightsSec |
K |
トラフィックアドバイザーなど、二次的な点灯部(セカンダリー)のスイッチ |
ToggleTakedowns(v5) / ToggleLightsWrn(v6) |
T/J |
補助照明のスイッチ。どこが光るかはMOD毎に異なる |
BrowseModePri |
U |
プライマリーの点灯パターンが変わる |
BrowseModeSec |
I |
セカンダリーの点灯パターンが変わる |
BrowseModeSWrn(v6のみ) |
O |
補助照明のパターンを変える |
ToggleInfoPanel |
M |
警光灯の点灯やスイッチの状態を示す表示パネルの表示/非表示切り替えスイッチ |
ToggleAutoMode |
O(v5) / T(v6) |
ゲーム標準のサイレンスイッチ(クラクション)にプライマリーライトが連動するかどうかの切り替え |
ToggleHazLights |
Y |
ハザードランプスイッチ |
ToggleSirens |
G |
ゲームのものとは別のサイレンスイッチ。 またサイレンをWail / Yelp / Phaserを順送りで切り替えることができる。 但しこれでサイレンを鳴らしても、一般車が避けてくれない |
使い方
デフォルトのパトカーはサイレンボタンを押すと連動してライトも点灯するが、ELSの車はサイレンとは別にライトの作動状態を設定しなければならない。
サイレンスイッチとライトスイッチが別物になっている、と考えれば良いだろうか。
NPCが運転する車は必要なときになると自動的にELSが作動する。
最初にその車を使うとき
SNTで車をスポーンした時、あるいはLCPDFRで車両を選択してプレイを開始する時、自分の車はライトの一部分だけが光っている、あるいは消灯した状態になっている。
しかもサイレンボタンを押してもライトは作動しない。
これはスポーンされた時に、後述するコンポーネントのうちの一部だけが読み込まれただけの状態になっているからだ。
またサイレンボタンを押してもライトが光らないのは、連動の設定がまだされていない為。
そこで使用の設定をすることになる。
まずオートモードの設定の仕方だが、プライマリーライトスイッチを押して点灯させた後にオートモードに切り替える。
こうするとライト未使用時は消灯時のコンポーネントが確実に読み込まれ、サイレンスイッチに連動することになる。
注意点は、先にプライマリーを点灯させてからオートモードをONにすること。
いきなりオートモードにしてしまうと、サイレンを切ったときに勝手にオートモードもOFFになってしまう為。
オートモードをONにしなくても、あるいは既にONにしていたとしても、プライマリーを手動操作することで何時でもサイレンと別に作動させることはできる。
但し手動操作するとオートモードは自動解除されるので注意。
点灯パターンの設定
BrowseMode~はライトの点灯パターンを順送りで変えていくスイッチだが、大抵の場合はこれを使わなくても支障はない。
ただ一部の車種は点灯パターンを変えないと、灯火部分が正常に表示されない場合がある。
次の車はセカンダリーライトが電光掲示板を模しており、「POLICE」「KEEP BACK」の語が交互に出せるようになっている。
それぞれの語はセカンダリーの左右両端部に対応している
ところがデフォルトである「C-01」の点灯パターンでは左右両端は同時に点灯してしまい、文字がつぶれてきちんと読めない(上)。
そこでセカンダリーの点灯パターンを切り替え、両端が別々に光るように設定してやる(下)。
この場合では「R-04」で設定した。
キーの変更
構成設定に書いてあるキーアサインは変更可能。
やり方は末尾にあるキー対応一覧表から各キーに対応している数字を把握し、キー配分に書かれている数字をそれに書き換えるだけ。
一例
ToggleLightsPri = 074 // J by default
これはToggleLightPriの操作がデフォルトではJになっているということ。
074はJに対応している数字である。
もしJをTに変えたい場合は、一覧表からTを探してそれに対応した数字を把握する。
084 T
一覧表からTに対応する数字が084と分かったので、先述の行を書き換える。
ToggleLightsPri = 084 // J by default
これでToggleLightPriはTで操作できるようになった。
行の後ろにある「J by default」は単なる説明で処理に影響しないので、放置で構わない。
ELSはどうやって作動しているか?
ELSは標準の警光灯とは異なり、車両のコンポーネンツ機能を利用して点滅を再現している。
コンポーネンツとは同一車種で複数の車体形状を持たせるもの。
例えばSabre GTではボンネットの形状に複数のパターンがあり、町で見られるものはランダムで形状が異なっているが、これがコンポーネンツである。
ELSは点灯部毎に別個のコンポーネントになっており、点滅はコンポーネンツを切り替えることで行っている。
平たく言うと点滅する度に、新たなボディ形状が読み込まれているということ。
※上の画像はコンポーネンツ1~3をトレーナーで個別に読み込んだもの。それぞれ別の部位が光っている。
実際に使ってみると分かるが、警光灯が点滅しているときに乗り降りするとドアがバタバタとなったり、或いは全く開かなくなることがある。
これはコンポーネントが次々と読み込まれているために起きる現象。
その為、点灯しながら走行して他の車やオブジェクトに衝突しても車体が変形しない、ダメージが蓄積しないといった事も起きる。
「じゃあELSで警光灯を使っている間は無敵なの?」と思うかもしれないが、さにあらず。
ロケットランチャーのように瞬時に破壊される攻撃を受ければパトカーは爆発するし、また銃撃を受ければ中の人はダメージを受ける。
飽くまでコンポーネントを切り替える結果として見かけ上はダメージがない・蓄積しないということであって、実際は瞬間的にダメージを受けているのである。
LCPDFR0.91で使う上での注意
LCPDFR0.91までは警察署への出入りがなく、Alt+Pを押した時点で警官になり、再び押すとその場でスクリプトが終了する。
スクリプト終了に伴ってパトカーは消去される。
この消去の際にELSが作動状態になっていると、エラーが出てゲームがクラッシュしてしまう。
いきなりゲームデータが全て壊れるということはないと思うが、念のためプライマリー、セカンダリー、テイクダウン全てを消してからスクリプトを終了させよう。
最終更新:2016年09月08日 02:46