眼から産まれた狂想詩(2)

2004年12月23日(木) 16時10分-穂永秋琴

 
本を見捨てた淡い文字列は
図書館のドアから偽善者と一緒に吐き出され
太陽を下、街道を上にして
孤独な光のもとで消えかけている

信号待ちをする刹那主義者の隣で
鏡に映った白昼の幽霊は
津波に呑まれた釣り人とともに
寿司屋の厨房ではらわたを抜かれる

車も通わぬ寂しき大道で
漢字と幽霊は抱き合って震えている
逃げ出せとささやく電卓上のアラビア数字は
ハザードマップの上でワルツを踊る


前回と同様、たまたま目に映ったもの、耳に入ったもの、それらから連想されるものを、滅茶苦茶に組み合わせてわけが分からないようにした詩です。
とりあえず、飽きるまではこの手法でいくつか書いてみようと思ってます。

最終更新:2014年03月18日 16:34