各話ストーリー

目次

1st STATION 「運命のベルが鳴る」

陽毬が水族館で倒れて死亡。
ペンギン帽で復活し、プリンセス・オブ・ザ・クリスタルの人格が「ピングドラムを手に入れるのだ」と双子に命じる。

2nd STATION 「危険な生存戦略」

「ピングドラムは荻野目苹果が持っている、たぶんな」と告げられ、双子は苹果の追跡を開始。
一見ふつうの女子高生かと思えた苹果は、双子の担任教師であるの多蕗の床下へ忍び込むストーカーだった。

3rd STATION 「そして華麗に私を食べて…」

苹果の自宅に侵入して家捜しするが、ピングドラムらしき物は見当たらない双子。
一方、苹果は毎月20日の「カレーの日」とやらで、調理した鍋を持って多蕗を訪問する。
多蕗と荻野目親子は旧知の仲らしい。
だが、多蕗のアパートには恋人らしき女性ゆりがおり、ショックを受ける苹果。
帰り道、苹果はちょっとしたハプニングで買い物中の陽毬と出会い、双子とも知り合う。
苹果は、手持ちの日記に予め書かれた内容をなぞって多蕗に付きまとっている様子。

4th STATION 「舞い落ちる姫君」

休日の公園へ多蕗と出掛ける苹果、同行する晶馬。多蕗はゆりも連れており、苹果の日記実行は思いどおり運ばない。
冠葉は何者かに呼び出されてファミレスに出向き、恋愛被害者の会を結成したかつてのガールフレンド達に責められる。
その夜、被害者の会リーダーの少女は、駅のエスカレーターで誰かに突き落とされた。

5th STATION 「だから僕はそれをするのさ」

冠葉への接触を唆していた真砂子は被害者の会リーダーの少女を見舞い、KIGAマークの赤弾を使って少女の記憶を消す。
冠葉は黒ずくめの服の男と密会して何かの取引を行い、大金を受け取る。思い出の回想シーンで高倉家両親が初登場。
陽毬は苹果にペンギン帽を投げ捨てられ危うく死の危機に瀕するが、冠葉が怪我を負いつつ取り戻して事無きを得る。

6th STATION 「Mでつながる私とあなた」

相変わらず多蕗へのストーキングを続ける苹果の行動理由が明らかになる。
  苹果の姉・桃果の死をきっかけに両親は不仲となり、離婚。
  幼い苹果は幸せだった頃の家族を取り戻すべく、自分が桃果になりきることを決意する。
  姉と幼馴染だった多蕗は、桃果は自分の子供時代の全てだと語った。

7th STATION 「タマホマレする女」

人気の歌劇団娘役であるゆりは、多蕗との婚約ならびに劇団引退の意向を発表する。
焦った苹果は、カエルを用いた怪しげな恋魔術を試みるも失敗し、多蕗の部屋へ夜這いをかける。

8th STATION 「君の恋が嘘でも僕は」

多蕗の引っ越しにより夜這いが不発に終わった苹果は、最後の手段として
眠らせた多蕗を襲い性的関係を成就させようと、睡眠薬入りのケーキを用意して新居を訪れる。
一緒に居合わせた晶馬に阻止された苹果は、路上でバイクから日記をひったくられ、半分を破り去られる。
車道に飛び出した苹果をかばい、晶馬は車に撥ねられて病院へ搬送される。

9th STATION 「氷の世界」

1話の水族館ではぐれてからの、陽毬視点の話。復活後の陽毬はほとんど何も覚えていない。
  不思議な図書館に迷い込み、司書だという眞悧に出会って、過去エピソードを読み上げられる陽毬。
  3年前、陽毬は友人2人とアイドルオーディションを目指していたが、叶わぬまま学校を去る。
  眞悧は「運命の花嫁に捧げる冠」だといってペンギン帽子を授け、再会を示唆する言葉を残す。
  陽毬が図書館から現世へ戻る途中、「こどもブロイラー」という謎の施設で
  男の子が女の子へ「運命の果実を一緒に食べよう」と林檎を手渡すイマージュが挿入される。

10th STATION 「だって好きだから」

晶馬が入院先の病室から誘拐され、交換に日記の残り半分を渡すよう電話で要求される。
ダミーの雑誌を携えて受け渡しに向かった冠葉は、昔の因縁があるらしい誘拐犯の真砂子と再会する。
一方、病室でひとり待つ苹果に再び脅迫電話が掛かり、晶馬の身を案じた苹果は本物の日記半分を手放す。

11th STATION 「ようやく君は気がついたのさ」

夏芽邸を訪れた冠葉に、真砂子はこれ以上KIGAに深入りしてスケープゴートにされないよう忠告を与える。
病院で奪った日記前半は弟のマリオを助けるため真砂子にも必要で、返すつもりは無い。
日記を失った苹果は記憶を頼りに多蕗へのアプローチを続け、カエルの汗から作った媚薬で多蕗とベッドインするものの
行為の寸前でそれは自分の本意でないと気づいて逃げ出した。帰宅したゆりに本当に好きなのは晶馬だと指摘される。
困惑しながら帰途についた苹果と、退院して荻野目家の前へ差し入れを持ってきた晶馬は
プリンセス・オブ・ザ・クリスタルの手引きにより、お互い「16年前の事件」で接点を持っていたことを知る。

12th STATION 「僕たちを巡る輪」

「16年前の事件」の詳細が明らかになる。
  妻の出産報告を受けた後、「世界はピースされる」と呟いて仲間たちと地下鉄へ向かう高倉剣山。
  直後に都心部各地で連続爆破が起こり、通学で駅へ向かっていた多蕗も騒然となる現場に衝撃を受ける。
  桃果は事件に巻き込まれ犠牲になったと見られるが、遺体は見つからないまま葬儀が営まれる。
プリンセス・オブ・ザ・クリスタルが冠葉から分け与えられていた生命エネルギーが切れ、陽毬は再び息を引き取る。

13th STATION 「僕と君の罪と罰」

眞悧が陽毬の病室に現れ、大きな代償と引換えに陽毬を生き返らせることができると冠葉に持ちかける。
冠葉は了承し、眞悧が投与したアンプルの薬で陽毬は蘇生した。
眞悧の図書館には幼い桃果らしき人影が走り回っている。眞悧はペンギン帽へ「人の世に運命が存在するか確かめる」こと
「二人でピングドラムを探す」ことを提案し、「引き続き彼女のそばについておく」よう促す。
3年前、16年前の事件の主犯格として高倉家が家宅捜索される回想が入る。

14th STATION 「嘘つき姫」

晶馬は、加害者の子供と被害者の身内が仲良くはできないと、苹果を拒絶する。
傷心の苹果を車で通りがかったゆりが拾い、気晴らしの温泉旅行に誘う。だが、実はレズビアンで、多蕗とは仮面夫婦
だというゆりは、忘れられない初恋の桃果の身代わりとして、妹の苹果と関係を持つ狙いを隠していた。
以前バイクで日記の半分をひったくって行ったライダーの正体は、ゆりだった。

15th STATION 「世界を救う者」

たまたま同じ宿に泊まっていた晶馬が乱入し、ゆりは「やっぱり桃果の代わりはいない」と思い直す。
  ゆりは彫刻家の父から、「醜い部分を美しく改造する」と称し虐待を受けて育った。
  級友たちとも疎遠な中、桃果だけは素のままのゆりを「美しい」と言ってくれる親友だった。
  桃果は自分は「運命の乗り換えができる」とゆりに打ち明け、ゆりの父親を消して、作品の巨像を東京タワーに変えた。
仲居に化けた真砂子が日記の後半を奪おうとして攻防戦になり、真砂子はダミーの模造品を掴まされて退散する。

16th STATION 「死なない男」

主に真砂子の回想話。
  幼少時、夏芽財閥を支配する高圧的な祖父から弟をかばい、祖父を憎みながら育つ。
  母親は夏芽家の重苦しさに耐えかねて出ていき(小説版のみの記述)、
  慕っている父親も祖父との衝突で家に居られなくなり、KIGAに関与して不在。
祖父亡き今、会社を受け継いでいる真砂子は、弟のマリオを守っていく決意を新たにする。
未だ苹果を避けようとする晶馬に、苹果は「私はあなたのストーカーだから」と愛の告白。
陽毬は眞悧になつき、冠葉はそれを快く思わない。

17th STATION 「許されざる者」

ゆりが持つ日記の後半を巡って、再び真砂子と相まみえることに。
一方、買い物のために病院から外出した陽毬と苹果は、多蕗に誘われて建設中の高層ビルに向かう。
穏やかな表情の下に復讐心を隠していた多蕗は、「今日、高倉家の人間に罰を与える」と宣言。

18th STATION 「だから私のためにいてほしい」

陽毬を人質に、冠葉へ高倉剣山の身柄引渡を要求する多蕗。
行方を知らないと冠葉が拒否すると、陽毬を乗せたゴンドラを高層階から落とそうとした。
  小学生の多蕗は親に見放され、「こどもブロイラー」で「透明な存在」にされそうになっていたところを
  桃果に助けられた。だが、16年前の事件で桃果を失って再び生きる目的を無くし、歪んでしまった。
必死に陽毬を助けようとする冠葉の姿にかつての桃果を重ねた多蕗は、落下の寸前に陽毬を助けて去る。
周囲の悪意を嘆く晶馬へ「私は違う、強くなる」と苹果が声を掛け、晶馬はもう運命から逃げないと決意した。
ゆりと真砂子は激闘の末、互いに日記の半分を死守したまま引き分けた。

19th STATION 「私の運命の人」

多蕗への言葉に反し、近所のラーメン屋で両親と密会する冠葉。ミッションが終わるまで高倉家を守るよう託される。
眞悧は「日記がある限りゲームに勝てない」が、直接手出しはできず、真砂子をけしかけて焼失させようとする。
しかし、マリオの命を考え思い留まった真砂子は、冠葉を取り戻すべく高倉家へ直談判に現れた。
応対した陽毬に「冠葉の実の妹ではない」と突き付け、青い“思い出し弾”で過去の記憶を蘇らせようとする真砂子。
真砂子の射撃は逃れるが、陽毬は、かつて「こどもブロイラー」で林檎をくれた少年が晶馬だったことに気付く。  

20th STATION 「選んでくれてありがとう」

10年前、企鵝の会(KIGA)が潜伏するアジトで、晶馬は同じ団地にいた陽毬と出会った。
KIGAには幼い冠葉・真砂子らの姿もあった。晶馬と陽毬は親しくなるが、やがて陽毬はこどもブロイラーに行く。
晶馬は陽毬を追ってこどもブロイラーへ入り込み、透明な存在になる寸前の陽毬を自分の家族にした。

21st STATION 「僕たちが選ぶ運命のドア」

鷲塚医師が、眞悧のことを「昔自分の助手だったが、犯罪組織のリーダーになり、大変な事件を起こして死んだ」と語る。
ラーメン屋で冠葉が見ていたのは追憶の幻影で、実際には高倉夫婦は既に死亡し、白骨化していた。
多蕗とゆりもラーメン屋の遺体を発見し、自分たちの復讐は既に終わっていたことを知る。
冠葉がKIGAの残党から大金の治療費を受け取っていたことを知った晶馬は冠葉と対立し、冠葉は家を去る。
冠葉は10年前、夏芽の実父が死んだ後、高倉家に引き取られた養子だった。
KIGAのミッションに携わる冠葉を止めるため、陽毬も高倉家を出て冠葉と行動を共にする。

22nd STATION 「美しい棺」

陽毬の制止を聞かず、ミッションの決行を目前に控える冠葉。
陽毬は「今まで冠葉から奪った全てを返す、だから助けてあげて欲しい」と神に願い、再び水族館の広場で倒れる。
KIGAの動向を嗅ぎつけた警察に銃撃されて冠葉は瀕死に陥り、居合わせた真砂子が冠葉をかばって応戦する。
真砂子は「子供の頃は光の影に気付かず、強欲な世界を捨てた父を尊敬していたが、KIGAは『美しい棺』だった」と思う。

23rd STATION 「運命の至る場所」

負傷した真砂子は臨終を迎えるが、眞悧の力で蘇る。眞悧は「自分なら陽毬の命を救える」と冠葉を唆す。
16年前、眞悧を世界から追放して事件を止めようとした桃果は、呪文半ばで阻まれて2つのペンギン帽に姿を変えた。
苹果はゆりから日記の後半を返され、運命の乗り換えを促されるが、眞悧・冠葉の策略で日記は前後半とも焼失する。
病院に運ばれ死期の迫る陽毬は、晶馬に「昔、自分は兄たちのおかげで、見つけてもらえる子供になれて嬉しかった。
今度は冠葉を見つけてあげて欲しい。一人で迷子になっている冠葉を止めて欲しい」と伝える。
いよいよミッション決行が始まった電車へ間一髪で晶馬が駆け付け、全ての決着を付けるために冠葉と対峙する。

24th STATION 「愛してる」

晶馬が「以前もらった物を返す」と胸から取り出し、陽毬の手を介した「ピングドラム」が、冠葉へ差し出される。
その瞬間、苹果は呪文の言葉を叫ぶ。運命の乗り換えが発動。
電車に仕掛けられた黒テディドラムは爆発せず、白テディドラムに変わっていた。
多蕗とゆりは「一度でも愛された子供は、幸せになれる」と、桃果が自分たちを世界に残した意味を噛み締める。
運命が乗り換えられた世界では、冠葉と晶馬は最初から存在していないことになっており、陽毬は健康な中学生で
池部の叔父さん夫婦と暮らしている。電車の中で出会った陽毬と苹果は仲の良い友達になっている。


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最終更新:2011年12月24日 04:10
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