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「あーあ、ココに入学してから俺の追っかけの女のコ、すっかり減っちまったなー」
 学園での昼休み、桑田クンがそうぼやいたのが、食堂から教室に帰ってきたボクの耳に入った。
 声のした方向を見ると、葉隠クンや大和田クン、不二咲クン(そう、『彼女』の正体を知ったときはみんなおどろいたものだ)など、クラスの男子のほとんどがそこに集まっていた。
「仕方ねーべ。『超高校級のほにゃらら』が集まるこの学園じゃ、いくら桑田っちが凄くても多少埋もれちまうのは否定できねーってもんよ」
「桑田君!! 不純異性交遊をほのめかすような発言は、くれぐれも慎みたまえっ!!」
「兄弟、その判定はちょっと厳し過ぎねえかぁ?」
「うーん、僕もそう思うかも……」
「やれやれ……惨事の恋愛脳にはコリゴリですなぁ」
 やいのやいの、騒がしいながらも仲の良さそうなその輪の中から、桑田クンがボクに気付いて手を振ってくる。
「おー苗木、お前もこっち来いよ」
「あ、うんっ!」
 高校生離れした生徒たちばかりが集まるこの学園でボクなんかが馴染めるのか、最初はとても不安だった。
 でも入学してからそれは杞憂になった。確かに一癖も二癖もある人たちばかりだけれど、ほとんどの人は偏見なんか無しにボクを友達としてくれる。
 まぁ、十神クンは誰に対しても例外中の例外なんだけど。
「なー苗木、お前って舞園ちゃんとよく話してるけどさ……」
 どきり、と心臓が止まった気がした。
「ぶっちゃけ付き合ってんの?! 付き合ってねーの?! ってか俺の付け入るスキは?!」
「直球勝負ですなぁ」
 ものすごいテンションで追及してくる桑田クンにたじたじになっていると、葉隠クンが助け舟を出して来た。
「いや、俺の占いによると、苗木っちは霧切っちと付き合っているハズだべ?」
 助け舟……だったかな? むしろ状況が悪化するかも?
「まぁ待てよ桑田。いくら苗木が舞園としょっちゅう話してるからって、『超高校級のアイドル』がそうそうオトコなんざ作っていいとは思えね―ぞ?」
 大和田クンの発言が、今度こそボクにとっての助け舟となった。葉隠クンの占いは当たり外れが大きいからあまり問題視されなかったのだろう。
「兄弟の言う通りだっ!! 模範生である苗木君が不純異性交遊に耽るなど」
「ぜ、全部が全部、不純異性交遊じゃないと思うけどなぁ……」
 またも喧々諤々となりかけたところで、桑田クンが再び訊いてきた。
「あーもう俺は苗木に聞いてんのっ!! 苗木、白状しちまえっ!!」
「……付き合ってはいないよ」
 いくらか冷静になって来ていたボクはなんとか答えた。

「中学生の時のことがあるから、そんな風に見えるだけじゃないかな? それに、ボクなんて舞園さんにはとても釣り合わないよ」
 痛いほど自覚している本音を吐き出すと、みんな神妙な顔になってしまった。
「お、おう……なんつーかその、すまねー」
 湿っぽい空気を振り払おうと、ボクは大きな声を出す。
「でっでも、どの道舞園さんはアイドルなんだから恋人なんて作れないんじゃないかな?!」
「そ、そうだよなっ!! はは、俺としたことが、追っかけの少なさに焦っていきなり高望みしすぎたみたいだぜ」
 大笑いしながらバシバシ肩を叩いてくる桑田クンにつられて、張り詰めていた空気が弛緩した。
 みんなの笑顔の中で、ボクはひとり、途方も無い罪悪感を感じていた。
 舞園さんとは付き合ってはいない。
 ウソじゃ、ない。
 霧切さんとも付き合ってはいない。
 占いもハズレ。
 でも実態は人に言えたものじゃない。



「……んん、ほら、この写真だともう少し内股にならないと。あんまり足を開いちゃうのは」
「うっ、ひうぅ、り、ひからがはいりまひぇん……あぅぅ………」

 その日の夜、ボクは寮を訪ねてきた舞園さんに、何度もなんども中出しした。
 玄関で服や靴すら履かせたまま立位で、机上で宿題のプリントを下敷きにして正常位に組み敷き、トイレでひざ裏を抱えて子供みたいに排泄させながら、
 熱いシャワーを浴びつつ彼女を壁に押し付けて、口移ししながら夕食をとるのと同時に対面座位で、彼女のナカに射精し続けた。
 舞園さんが気をやった回数は数え切れず、その度にボクは首輪を引いたり揺さぶったりして彼女を覚醒させ、間髪入れずに射精して再び絶頂に押しやった。
 彼女はその美声から、放縦に発される喘ぎ声も寮全体に響きかねない。だからボクは猿轡を噛ませたり、キスで口を塞いだりして、彼女の絶叫を抑え込む必要があった。
 ある程度イかせ続けるとうわ言のような掠れた喘ぎになるのでそれまで我慢するのだ。
 だいたいそれくらいになると彼女の太腿には『正の字』がびっしりと書き込まれるようになってくるので、ボクは腫れ上がった性器同士を更にぶつけて舞園さんの負け分を『オシオキ』として清算してゆく。
 こうして一区切りをつけた頃には舞園さんの子宮はボクの白濁で溢れかえり、下腹部を押すと粘土の様な子種がこぽこぽ垂れ流されるまでになっている。
 ふやけた膣口はびらんと中の赤肉を覗かせ、彼女が呼吸する度に精子と愛液を漏らしながら、それこそ唇の様に蠢く。
 愛らしい顔は汗と涙と白濁と鼻水でぐしゃぐしゃになり、ネコみたいな目はぐるんと白い部分まで剥いていたりする。吐息は心地よい程度に生臭く、びっくりするほど熱い。
 キレイだった身体にはあらゆる場所にあらゆる体液がこびりつき、様々な体位を試したせいで血が寄っていくつもの赤い線がはしっている。
 ボクが唇で吸い付いたり抓ったりするところも多いので、満身創痍と言ってもよいくらい(それでも翌日にはほとんどの跡が消えているのが、ボクにとって不思議な限りだ)。
 しかし、そんな風にズタボロになっても、最後にベッドの上でボクが抱き締めると舞園さんも無意識のまま抱き返し足を腰に絡ませ、舌を突き出してくれる。
 ボクは堪らない愛おしさを覚えながら舌を絡ませ、子宮口に密着させた亀頭からびゅくびゅくと射精し、貪欲な彼女の胎内に更なる子種を落とす。 

 そして今、ボクは彼女の写真を撮っている。
 ただの写真じゃない。
 最近発売された舞園さんの写真集のポーズにそって、ボクだけの『限定版』を作っている。
 『限定版』の舞園さんは、ポーズは同じだけど、紅潮した表情はだらしなく、首輪と手錠以外は何も身に着けず、体中至る所に愛液や精液を付着させている。
 日本中のどこにだって、こんなに贅沢な撮影会はそうそうないだろう。
 今、舞園さんにお願いしている姿勢は、両腕で膝を抱えて座る、いわゆる体育座りだ。
 でも意識の朦朧とした舞園さんは、普段は完璧であろうポーズや目線も定まらず、正面から撮影するとがに股もいいところだった。
 さらに先程までボクの一物を咥え込んでいた股間には今、電動こけしが二本、深々と突き立てられている。
 その振動にあわせてリズミカルに喘ぎ声が漏れ、こけしと膣口の隙間からはボクの中出しした精液と舞園さんの愛液がシェイクされてブクブクと泡立っていた。
 半開きになった口からはねとねとのよだれが垂れ、汗や白濁で汚れ、卑猥なことこの上ない。
 その上でボクが笑顔を要求するものだから、脱力した表情筋を動かし無理して笑おうとするその画は、まるでレイプ魔が和姦を捏造している時の構図にそっくりだった。

 ――今更な、あまりにも今更な恐怖が襲ってくる。
 ボクは実は、正真正銘のレイプ犯なのではないか?

 舞園さんがボクを許容しているなんてのはまやかしで、怯えた舞園さんがボクにこれ以上の危害を加えられないよう従っているだけではないのか?
 その想像に、昂ぶっていたボクの身体が一瞬で冷える。
 心理学の講義で習った『ストックホルム症候群』とかいうのが、この舞園さんに起きているのではないか?
「どうひたん、でしゅか、なえぎ、くん……? んくぅ……!! はやくぅ、つきのしゃしんを撮ってぇ、またぁ、おちん、ちん、ハメハメひれふらふぁいよ、ふぁんっ」
 スパークじみた絶望的な光景に襲われているボクに、舞園さんがもたれ掛かるようにしてすり寄ってくる。手錠の音がボクの神経を削る。
「ね、ねぇ、舞園さん」
「んっくぅ……はぁい」
 蕩けた顔を近付けてくる彼女にボクは訊く。
「キス……して、くれないかな。ボクに」
 一瞬きょとん、とした彼女は、脱力しながらもとても嬉しそうに唇を寄せてくれた。
「もちろんで、はぁんっむ、ちゅ、んちゅぅぅ、ひゃぁ……なえひふんふぁ、あまへんぼうひゃんですねぇ、んむちゅ、はぁぁ……」
 彼女に拒まれていないことに内心歓喜しながら、濡れた唇を堪能する。
 よく考えれば、これでボクの不安が払しょくされるわけでは全くないのだけれど――だからこそ――ボクは考えないことにする。 
 ボクが不安になるのは、あまりにもうまくいきすぎているからだ。
 だってそうだろう。とても可愛くて才能に恵まれ性格も申し分のない女の子が、取り立てて人に誇れる長所の無いボクなんかを好いてくれ、全てを受け入れてくれるなんて。
 こんな状況、「他の人より前向き」なんて程度のプラス思考じゃ、到底、信じられるはずもないし。
「……んちゅ、もう、にゃえきくんがなにをかんひゃへてひるか、ああむ、わかひまふよ? ほんとに、なえぎくんの赤ちゃん、にんひんしちゃったら、にゃえぎくんも信じてくへふんれしょうか……ちゅ、ちゅっ」
「んん……ごめんね、舞園さん……うっ……」 
「ふふふっ……なえぎくん、らぁいすき、です」

「ちゅ、ちゅっ……苗木君。とうとう、霧切さんからアプローチされたみたいですね」
 全ての写真を撮り終え、二人でもう一度シャワーを浴び(さんざんエッチしたにもかかわらず、そこでもボクは我慢できずに、彼女を前から後ろから犯してしまった)ベッドで寄り添っていると、舞園さんが言ってくる。
「え……そうだけど、どうしてわかったの?」
「エスパーですから、と言いたいところですが、それは半分ですね……ちゅ」
 舞園さんは手錠こそ外していたものの、依然として首輪は身に着けたままだった。それを片方の手で撫で、もう片方の手でボクを抱き寄せ、キスを繰り返しながら続ける。
 ――ちなみにエッチの時は一方的に責めたてているけれど、ただいちゃいちゃするだけの時、ボクは彼女の長い手足に包み込まれてしまう側になる。嬉しいような悲しいような……
「今日の苗木君、いつもより激しくて、その……イジワルでした。まるで、『オシオキ』出来る女のコの数が増えたのを喜んでいるみたいに」
「そ、そんなこと……あっ」
 ボクの言い訳を呑み込むように舞園さんは唇を啄み、舌を絡ませてくる。にちゃにちゃと水っぽい音が、ボクの狭い部屋に充満する。
「ふふふ……だって、霧切さんをけしかけたのは私ですから」
「ええっ?!」
 驚きの余り、舞園さんの柔らかい唇から離れて声を上げてしまう。
「苗木君、落ち着いてください……ぁんっ」
 すると舞園さんはボクの頭を再び抱き締め、胸元へと誘った。勃起した桜色の乳首をボクの口に含ませつつ、喘ぎ喘ぎ説明をしてくる。
「はぁ、はぁ……ん、霧切さんとお話したのはおとといだったからぁ、はやく決断してくれたみたいですね。んふぁ、やっぱり霧切さん自身も……苗木君がガマンしてるって気付いていたみたいですし、あんっ!!」
 舞園さんの乳頭を甘噛みした瞬間、彼女の身体がびくんと震えた。
「もう、苗木君ったら赤ちゃんみたいなんですから……苗木君は私のご主人様なのに、ひゃぁ!!」
 『可愛がられている』ような状況がちょっとだけ悔しくて、乳首を強めにかじり、上目づかいで舞園さんを見る。
「あぁ……ごめんなさい苗木君……んっ!! それで、霧切さんはなんて言っていたんですかぁ……? んっ」
「ええと、『尾行に失敗して拘束された探偵が尋問に耐える』シチュエーションの練習に付き合ってほしいって」
「むぅ……まだまだ素直じゃないですね、霧切さんも。あぁ……でも私の真似をしたのかも。それで」
 舞園さんが蕩けた瞳のまま、ボクに問い掛けてくる。
「なえぎくんは、どうしたいですか?」
「――――っ」
 ボクは胸から唇を離し、言葉に詰まる。
 どうしたいか――そんなのは決まっている。でもそれを口に出すことが、どうしても憚られる。いくら目の前の舞園さんが認めてくれていたとしても。
「――苗木君は、正直ですよね」
「えっ?」
 優しく爛れた表情のまま呟かれた台詞に、不意を突かれる。
「霧切さんもしょっちゅう言っていました。苗木君はバカ正直だって――それはそれは嬉しそうに」
 なんだか面映ゆくなるボクを見つめながら彼女は続ける。
「でも苗木君は、自分の欲望にも正直になっていいんですよ――ガマンは、良くないです」
 そうして舞園さんは枕元に置いていた手錠を、再びボクに手渡し、自分の両手を差し出してくる。
 ボクは手錠を受け取った手をしばらくの間震わせ――ゆっくりと、彼女の手を閉ざした。
 自由を奪う鎖の音を聞いて、舞園さんは嬉しそうに笑った。

「苗木君は私のことを好いてくれている。でも霧切さんのことも好き。そして、私たちは苗木君が望むのなら、そのフタマタの好意を喜んで受け入れる――」
 舞園さんが毛布を払い、横座りになって裸身を見せつけてくる。
「もっと言うと……苗木君は、好きな女のコにイジワルしたくなっちゃうんですよね」
 ボクの痕跡がいくつもいくつも刻まれている身体を、ボクに見せつけてくる。
「霧切さんに手錠を掛けたくないですか? 霧切さんを、首輪で繋ぎ留めたくないですか? 気高くて綺麗な彼女をペットのようにしてしまいたくないですか?」
「霧切さんを焦らしたくないですか? はやくイかせてって泣いてお願いする彼女を見たくないですか?」
「霧切さんを失神させたくないですか? もうイかせないでって泣いてお願いする彼女を見たくないですか?」
「霧切さんにびゅくびゅくって膣内射精したくないですか?」
「ナカに射精してって言われたくないですか?」
「ナカに射精さないでって言われたくないですか?」
「それを、無視したくありませんか?」
 その一言一言を想像するだけで、ボクは散々射精した筈の自分の一物が、また痛いほどに硬くなるのを実感した。
「私と霧切さん、二人の顔を並べてご奉仕させたくないですか?」
「二人の舌を同時に絡ませたくないですか?」
「二人のおっぱいを交互に揉みたくないですか?」
「二人のクリトリスを一緒に弄びたくないですか?」
「二人のおまんこを順番にハメハメしたくないですか?」
「二人の子宮を時間差でいっぱいにしたくないですか?」
 屈服しきった二人の女の子が白濁塗れの股間を見せつけてくる情景。
 それを脳裏に浮かべたところで、舞園さんはボクに止めを刺す。
「――苗木君がそうしたいなら、そうすればいいんです。私をえっちな奴隷にしたように、霧切さんもえっちな奴隷にすればいいんです」
 この前の生物学の講義でも言ってましたよね――と舞園さんは切り出す。
「生物界では、メスが本来的に強いって。だからこそ弱いオスは、欲しいメスを力ずくで自分のモノにするしかないんだって……それは人間も同じ」
 ボクは決して、舞園さんや霧切さんを傷付けたいわけじゃない。
 でも、エッチの時、言葉や態度で好きな女の子にイジワルしたくなってしまう自分に気付いたのもまた事実だ。
 ボクよりも人間的社会的に価値を認められているであろう女の子が、ボクだけにみっともない痴態を曝け出してくれているということ。
 本当に。
 本当にいいのだろうか。
 この醜い欲望を、さらけ出しても許されるのなら、ボクは――。




 翌日の放課後、ボクは霧切さんを連れて寮へ帰った。
 ちなみに霧切さんは朝から放課後まで視線すら合わせてくれなかったが、帰りのホームルームが終わった途端ボクの席までやってきたという次第だ。
 多分クラスのみんなからは、『いつもの捜査手伝い』と思われたのだろう。
 ――そんなボクは今、彼女の身体を念入りに拘束していた。

 霧切さんを椅子に座らせ、両腕を背もたれの後ろで交差させ手錠を掛ける。
 胸の下あたりから縄を何重にも巻いて、背もたれに縛り付ける。
 最後に股を少し開かせ、両足を椅子の脚にそれぞれ括る。
 ――だいたい、こんなものだろう。
 舞園さんとエッチするときに彼女を縛ることが何度かあったため(ボク自身の名誉のために言えば、舞園さんの身体に何かつけたり『オモチャ』を使うのは全部彼女からの提案だ)、作業はおおよそ滞りなく行えた。
 縛り方にもいろいろあるみたいだけれど、習得するには一朝一夕じゃとても無理そうだったので、ボクがやるのは単なるぐるぐる巻きだ。でもそれだって、束縛感はかなりのものだろう。
 霧切さんは無表情・無反応を貫こうとしていたが、弛んでいた縄を一気に締める時に小さく喘いだりするその吐息や声が、限りなく色っぽかった。
 全ての作業が終わった時、ボクは言いようのない感慨に満たされた。
 差し込む西日や雑誌の載ったテーブル、遠くから聞こえるカラスの鳴き声といった日常の風景に、ボクの意のままになるしかない女の子がいるという、非日常。
 この時ボクは、すでに一物をガチガチにさせているほど興奮していたにもかかわらず、普段では考えられない程の集中力を実感していた。
 たとえば、いつもなら何を考えているか分からない霧切さんの無表情の奥に、少しの不安と期待とを、感じ取ることが出来た。
「準備はいいのかしら、苗木君」
 放課後からずっと黙っていた霧切さんが、ようやく口を開いた。
 この『訓練』のルールは簡単だ。
 霧切さんは彼女の『秘密』を書いた封筒を持っている。二時間の尋問で霧切さんを降参させ、封筒を開ける許可を得たらボクの勝ち。
 ちなみに封筒を使う理由は「言葉だけで『参った』というのは相手を油断させるときによくあること」だかららしい。そのため、『重大な機密を漏らす』という『行為』が必要なのだと、霧切さんは言った。
「『尾行に失敗して拘束された探偵が尋問に耐える』ことの訓練――私には必要ないと言い切ることは簡単だけれども、念のために、付き合ってもらうわね」
 いちいちを確認するように言う、霧切さん。
 ――今のボクにはそれが強がりだと分かる。『案ずるより産むがやすし』になればよいと自分に言い聞かせている彼女の秘めた怯えが、まるでエスパーのように察知できる。
 敢えて、無言でいることにした。ただ、自由の利かない霧切さんをじっと見つめることにした。
 そうやってプレッシャーを与えてみると、無表情だった霧切さんが眉を顰める。
 いかにも『沈黙に耐えかねて』といった風だった。
「……ちょっと、苗木君。黙ってないで何か言ったらどう?」
 脈絡のない強気は弱気の裏返し。
 いつだったか霧切さんはボクにそう教えてくれた。『ハッタリ』というやつだ。要するに今の彼女は、それすら自覚できていない程に混乱しているんだと思う。
 そこまで予測すると、ボクのなかでサディスティックな欲望がむくむくと鎌首をもたげてくる。
 ――いままでダンマリだったのに、不安になった途端、ボクに何かしゃべってほしくなるんだね――
 ボクはそのことに嫌悪を抱いたりしない。むしろ愛おしくなる。
 いつも超然と振る舞っている霧切さんが、ボクなんかが少し揺さぶってみただけで簡単に心を乱していることに。
「ねぇ、苗木君」
 霧切さんの眦が一瞬不安げに垂れ下がったのをボクは見逃さなかった。

 ――舞園さんと立てた手順を展開する――

「それじゃ始めるね」
 唐突に『訓練』の開始を告げると、彼女の身体が緊縛の中で震えたのを察した。
 ボクはまず、霧切さんの輪郭を撫でる。
 『不愉快』に見えるよう威嚇してくる霧切さんに構わずボクは言った。
「ボクさ、霧切さんに頼られたことがうれしくて、いろいろ勉強してみたんだ」
 まずはこちらの無邪気さを強調してみると、霧切さんが刹那申し訳なさそうにしたのがわかった。こうすることで、霧切さんの心の内に付け入るスキを作り出せる。
 次に睫毛が触れ合うほど顔を近づける。大きく見開かれていた目がキュウっと閉じられ――霧切さんがキスを期待しているときの表情になったことを確認する。
 ここで最初のイジワル。
 お願いされるまで、キスはしない。

「――それで、わかったのはさ」
 顔を離し、言葉を続ける。キスされなかった霧切さんが悲しそうに目を開けたのを横目で見つつ、スカートをめくった。
「――っ?!」
 縮こまる彼女へ言う。
「スパイとか探偵とかくのいちとか――敵に捕まった斥候って、ほとんど『そこでおしまい』みたいなんだ」
 霧切さんは大人っぽい黒レースの下着を身に着けていた。
 布地は指を除いた掌より小さいくらい、両サイドは紐で結ぶタイプのもので、正直、今まで見てきた霧切さんの下着の中では一番エッチなものだ。
 今日の為に、わざわざこの下着を選んできてくれたのだろうか。
 ぷにぷにとクロッチの部分を押すと、咳に誤魔化そうとした彼女の喘ぎが頭上で漂った。
 股間への刺激を継続したまま、ボクは至近距離から彼女の瞳を射抜く。
「それが女性ならなおさら。ぐちゃぐちゃにレイプされて、拷問されて、死んだ方がマシっていう絶望に浸らされて――」
 ボクは、自分の言葉が彼女を縛る『鎖』になっていくことを実感した。
「ボクは……霧切さんのことが好きなんだ」
 唐突に打ち明ける。
 氷水を浴びたような顔をしていた霧切さんの目が、普段の倍くらいに見開かれる。
「と、突然何を……」
 霧切さんの言葉を遮って繰り返す。
「ボクは霧切さんが好き。大好きなんだ」
 ぎゅっとだきしめると、霧切さんはまるで自分が拘束されていることを忘れたように両肩を捩らせた。
「それなのに――霧切さんはさ、ボクじゃない誰かに捕まって、そいつのモノになる『訓練』を、ボクにさせたいって思うの?」
 とても悲しそうに――実際、想像しただけで吐き気がする――述懐すれば、
「そ、そんな訳じゃないわ。私は、私だって苗木君のことが」
 ひどく狼狽した彼女の声。
 股布への刺激は止め、続きを促す。
「ボクのことが?」
 そこで霧切さんは自分のスキに気付いたらしい。首をひねってボクの問いから耳を引き剥がした。
「な……なんでも、ないわ……」
「……ふぅん、そっか」
 ボクは出来るだけ素っ気なくそう言い、彼女の傍から離れる。
 エッチで感極まった時は、その先を言ってくれるんだけど――今はまあいいや。
「あ……」
 あらゆる暴力に無力な彼女を見下す。
「ところで霧切さん、『訓練』っていうのはどこまでやるべきかな――いや、『どこまでやっていいのかな』」
「ど……どこまでって」
 最後の一節を強調して言うと、彼女は明らかに戸惑った様子を見せた。
「まさか、考えてこなかったの?」
 ボクは――本当はこんなマネしたくないのだけれど――少しウンザリした風に溜息を吐いた。
「いや、この『訓練』を持ち掛けてきたのは霧切さんだよね? 実際に捕まった時に秘密を守るための、大切なものでしょ?」
 可能な限り不自然じゃないよう、苛立っている風に見せる。
「だったら、ボクだって出来るだけ真剣に取り組まなくちゃいけない。せっかく霧切さんが頼ってきてくれたんだから、って思ってたんだけど」
「…………」
 霧切さんは表情をニュートラルに戻そうとしているようだったけど、そこには怯みが見え隠れしていた。

「取り返しのつかないケガをさせるようなことは当然出来ないよね。だったら、さっきも言ったみたいに、ボクの方法はエッチなものばかりになるけど、そういう意味で聞いたんだ」
 エッチな、という単語で彼女は二回瞬きした。
「ボクは『どこまでやっていいのかな』――霧切さんに、エッチなことを」
 ――そんなこと、霧切さんが考えてきているハズがないということは最初から分かっていた。
 舞園さんにそそのかされて『訓練』なんてことを言い出したのだから、たぶんボクに任せておけばいいって風に思ったんだろう。
 こと霧切さんは、エッチな知識には疎いというか、奥手みたいだから。
 たっぷり三十秒ほど経っただろうか。
 視線を皮膚に這わせていると、霧切さんが僅かに声を震わせつつ、それでも気丈に答えた。
「苗木君の好きにすればいいわ。条件を付け過ぎれば、それこそ訓練の意味がなくなってしまうもの」
 ――虚勢だとわかっていると、こんなに可愛らしいものはない。
「そう……じゃ、好きにさせてもらうね、霧切さん」
 ボクは彼女の背後にまわり、『尋問』を開始する。
 ボクは手始めに霧切さんのネクタイを取り去り、シャツのジッパーを下げる。胴は縄で縛っているため完全に脱がせることは出来ないけれど、黒のブラジャーに包まれた胸までは十分曝け出せる。
 控えめな霧切さんのおっぱいは縄で少しだけ縊り出されていた。
 ブラジャーの隙間に手を入れ、乳首を探ってみる。
「……んっ」
 ぴくりと彼女が反応したけれど、ボクは構わずにもう片方の手も、もう片方の乳房にあてがった。
「あれ……ねぇ、霧切さん」
 ボクはわざとらしく尋ねる。
「なんでもう、両方の乳首が硬くなっちゃってるのかな」
 彼女から返事は無い。無理矢理抑え付けているため異様に低く長くなった呼吸音が、部屋で空しく漂った。
 既に甘硬くなっていた霧切さんの乳首を、かなり強めに捩じってみる。
「……んくっ……ぁ」
 ほんの少しだけ口が開き、喉の奥から呻きが漏れた。
 次にボクは、ブラジャーはそのまま、掌全体でおっぱいを揉みしだいてみる。もちろん、こちらもかなり強めに。
 霧切さんの胸は芯のある果実という感じで、外側は柔らかいけれど内側の肉はまだ硬い。
「……んふっ、ぅ…………んっあっ」
 繰り返し、背中側に引き寄せては押し戻すように弄っていると、段々と呼吸が荒くなってくるのがわかる。ブラジャーの布地が擦れてジンジンしているのかもしれない。
 そこでボクは、彼女の耳朶に口を押し付けるようにして囁きかける。
「ねえ霧切さん、気付いてるよね……正面の鏡にさ」
「くっ……!!」
 必死で目を逸らそうとしていた彼女の頭を掴み、前を向かせる。
 ――そう、最初のセッティングの時点で、椅子の前に大きな姿見を置いておいたのだ。こうしてボクが背後から胸を揉んだりすれば、霧切さんはいいように犯されている自分を直視することになるのだ。
「ほら、ちゃんと自分を客観視しないと。動揺を気取られないように、ね」
 れろりっ!!
「やあぁ?!」
 髪を掻き分けうなじを舌でなぞり上げると、霧切さんは素っ頓狂な声を上げた。胸への愛撫に集中しすぎて、他の部位への配慮がおろそかになっていたのだろう。
 そのままボクは、霧切さんの耳の穴にも舌を突き込む。

「ひゃっ……んんぅ、く、んぁ……あっ」
 快感のせいか羞恥のせいかはわからないけど、喘ぎ声の頻度が格段に上がる。胸を揉んでいる掌に汗の感覚が感じられるようになり、乳頭が更に大きくなった。
「霧切さん、もうちょっと真面目にやってくれないかな。感じてるってバレバレだよ?」
 ボクは興奮を抑えつつ、出来るだけ冷淡な声で言ってみる。
「んぅ……わかっている、わ、ぁん!! ん……うぅっ……!」
 彼女の内に秘めているプライドが気丈な台詞を吐かせているみたいだけれど、その実、霧切さんは早くも窮地に立たされた風だった。
 もはや呼吸の荒さは隠すこともできず、甲高いさえずりだって二度や三度のことではなくなってきた。ほっぺたや首筋を舌でなぞれば、ゾクゾクするような長い喘ぎを聞かせてくれる。
 ボクの唾液と、霧切さん自身が垂らしたよだれや汗で顔がびしょびしょになったところでボクは冷酷に告げる。
「この調子じゃ、『犯人』にこう思われちゃうよ? 『なんてチョロイ探偵だろう』ってさ」
 彼女のプライドを踏みにじるような発言。
 それに対する怒りが少しだけ理性を取り戻させたのか、鏡に映る彼女の目に静かな炎が宿るのがわかった。
 でも――
 ぎゅっぎゅううぅっ!!
「うぐっうっ!! んぅあああああぁ!!」
 人差し指と中指の腹で乳頭を挟み、思い切り捩じり上げる。乳首を押し潰されるのと引き伸ばされる痛みが重なって、相当堪えるものだ。
「そして、『強がっている女のコをメチャクチャにしてやりたい』ってね」
 案の定、絶叫した霧切さんの瞳には涙が滲んで、さっき見せた闘志は跡形もなく消し飛んでいた。
 ボクは霧切さんのおとがいを後ろから掴み、だらしなく開いていた口内に指を突っ込んだ。蠢いていた舌をにちゃにちゃ弄びながらボクは再び囁く。
「ねえ霧切さん。『まさかここまではやらないだろう』なんて思ってなかった?」
 霧切さんの身体が硬直する。眼は両方とも、精いっぱいボクのいる背後の方を向こうとしていて、溜まっていた涙をひとすじふたすじ零しながら震えている。
「確かに霧切さんは『超高校級の探偵』だよ。でも捕まったことがないから、拷問の本当の怖さなんか知らないよね。もちろんボクだって知らないけどさ」
 そのまま口の中を掻き回していると、彼女の目がとろんと弛緩し出したのがわかった。いつまでも背後に目を向けるのは疲れるし、口の中の性感帯を刺激しているのが効いたのだろう。
 胸を弄り続けていた方の手を、そろそろと霧切さんの下半身に持って行く。
「好きにしろって言ったのは霧切さんだからね」
 パッとスカートをめくり上げると、むわっとした熱気がボクの手の甲に触れた。
「んむあぁ?!」
 霧切さんはとろんとした目を少しだけ大きくするが、ボクは構わずに彼女の股倉を鷲掴みにした。
「あっ、なえぎくっんちゅあん、や、らめんんんぁ!!」
「すっごい湿ってるね、霧切さんの下着」
 露骨な口調で言い放ち、ボクは掌でクリトリスを圧迫し、クレバスに沿って指を前後させる。
「あ、あんむ、んあ、あ、あああ、あぁ、ちゅううぅ、あ、あんっ!!」
 彼女の下着にはどんどん粘っこいシミが広がり、そこから垂れ流される愛液はボクの洋服の袖までを汚し始めた。
「上も下もぐちゃぐちゃだね。霧切さん」
 ボクがそう言っても、霧切さんはまともな反論すら出来ない。ただ喘いで、感じているだけだ。
「そろそろお隣さんに迷惑になりそうだから、ちょっと静かになってもらうね」
 ボクは愛液塗れで用途を為さなくなったなった下着をむしり取り、
 ずぼっ!!
「?!」
 丸めたソレを、よがり続ける彼女の口に埋め込んだ。 

「よかったね、面積のちいさな、いやらしい下着をはいててさ……霧切さんの口でも、十分に咥えられたね」
 赤面して暴れようとする霧切さんに構わず、ボクは改めて彼女の股間に刺激を与えだす。
 口の中を泳がせていた方の手は、屹立した乳首の開発に取り掛からせる。
「ん~!! んんっ?! んっ!! んっ!! んんむぅ!!」
 乳首の方は真っ赤に充血するまでしごき上げ、膣口の方は彼女の弱点を責めたてる仕事に掛かる。
 経験上、霧切さんは膣の浅瀬を小刻み責められるのがけっこう堪えるみたいだった。そこなら指だけでも十分な刺激を与えることができるだろう。
 そう、霧切さんの感じやすい場所は、これまでの交わりでいくつも発見していた。
 でも霧切さんは、お互いの存在を了承しあうようにゆっくりと抱き合うのが好きみたいだったから、それらの性感帯を積極的に刺激しに行くことはほとんどしなかったのだ。
「んむっ、ぐふっ?! ん、ん、んっ。んむぅ~っ!! んぐっ!!」
 性急に膣口をこねくり回すと、こちらの予想通りべとべとした愛液がダムの決壊の様に溢れてくる。
 にちゃにちゃと指に愛液を馴染ませ、より激しく彼女の内壁を抉ってゆく。恥垢ひとつなかった性器が、メスの匂いと淫液で爛れてゆく。
 痛みと快感を交互に与え、パブロフの犬の回路を作るように、痛覚と快楽を一致させてゆく。するとだんだん、痛みを与えた時にも愛液の迸りを誘えるようになってくる。
「んっんっんっ!! んぐむ~っ、んっ!! んんっ!! んっ――」
 もうそろそろ達するか、という呼吸になってきたところで、ボクは両手の動きを止めた。
「んっ、んふぁっ、あんみゅ、んにゅ――んっ、んん?」
 蕩けた目。でも、疑問と悲しみをいっぱいに湛えた目で霧切さんが見上げてくる。そう、どうしてイかせてくれなかったのかと縋っている目。 
「ふふ、カンタンにはイかせてあげないよ。だってこれは『尋問』だからね――それとも封筒の中身、教えてくれる?」
 獣欲を抑え付けながら優しく問い掛けると、彼女の喉を生唾が下っていったのがわかった。そして、ふるふると首を横に振る。
「――そっか。まだ我慢できるんだね。でも、見てごらんよ霧切さん」
 ボクと霧切さんは正面の鏡を見る。
「霧切さんはもし実際に捕まったら、エッチなことをされ続けちゃうよ。こんなに可愛くて、こんなにいやらしく反応するんだから」
 着衣を半端に脱がされ、でも女のコの大事な部分は全部晒され、口に咥えさせられた下着は愛液とよだれが滴るほどに濡れ、拘束された体を真っ赤にして震えている探偵少女。
「これから霧切さんはずっと、降参するまで、イキたくてもイカせてあげない。全部寸止め。泣いたって喚いたってダメ」
 少しだけ落ち着いてきた股間に再び触れ、じゅぷじゅぷの愛液を掻き混ぜる。彼女の愛欲を再点火する。
「ん……んんっ!!」
「そして降参したらしたで、今度はずっとイキっぱなしにしてあげる。当然だよ。クールな霧切さんが下品になっていくの、ボク、すごく興奮するから」
 うっかりボクの内心が入ってしまったけど、それを呟いた瞬間、霧切さんの性器がボクの指を一際強く締め付けたのがわかった。
「ゴムなしでハメて、子宮の入り口をコンコンして、狭いおまんこを何回も掘り返して、濃い精液を中出ししてあげる。一回で妊娠しちゃうようなのを、何回でも膣内にびゅーびゅーってしてあげる」
 ボクがそう言うと、彼女がゾクゾクと震えたのが分かった。まるで後ろ昏い欲望の成就を、目の前にちらつかされたかのように。
 さて、という風にボクはポケットからデジタルカメラを取り出し、浅い喘ぎを繰り返す彼女の鼻先に突き付ける。
「じゃあまずさ、記念撮影しとこうか」
 それを見た瞬間、霧切さんは飛びあがって驚き、じたばたと暴れ出した。椅子が揺れ、拘束されたままでそれ以上隠しようのない顔を必死でボクから背ける。
 でも、ボクの狙いは『ひとまず』顔写真ではなかった。
 レンズを、椅子の脚に括られて閉じることの出来ない股間に向ける。
 そしてシャッターを押した瞬間、光を受けた霧切さんはビクンと跳ねた。

 パチリ!
「んんっ?!」
「はい、これが霧切さんの、使用前のおまんこだね」
 撮影したばかりの画像を見せながら耳元でそう言うと、彼女は涙目で睨み付けてくる。太腿を閉じようと必死にもなっていたが、きつく縛られた足を閉じることはかなわなかった。
 ボクは内心ドキドキしながら、ポケットからもうひとつの道具を取り出し何気ない風に続ける。
「じゃあちょっと、これで霧切さんのおまんこをお手入れしてあげるね」
 それを見た彼女は、尻尾を抓られた子犬みたいに呻いた。
「ん、んんっ~!! んっ、んふ、んんっ」
「霧切さん、暴れないでね――危ないからさ」
 可能な限り凄みをきかせて(ボクの迫力なんてたかが知れているけれど)、流し場から持ってきたハンドソープを掌で泡立てる。
 白い泡になったそれを霧切さんの濡れそぼった、慎ましやかな陰毛に十分に擦り付け、鈍い光を放つ刃を宛がう。
 そう、ある物とは、カミソリである。
 ボクは霧切さんのおまんこを、子供みたいな無毛にしようとしているのだ。
「はい、暴れないでね霧切さん」
「ん、んくっ?! んんん、んぅ、んく、ひぐっ………」
 冷たい刃先をクリトリスに近付けて脅す。霧切さんは観念したように大人しくなったが、不安げになんども目を瞬かせている。
 さすがに罪悪感が生まれて来たけれど、ボクは自分を奮い立たせてカミソリを動かした。
 ショリ、ショリ、ショリ――
 霧切さんの恥ずかしさを煽るため手入れなんて言ったが、正直、霧切さんの陰部はいつだって綺麗に手入れされている。
 なので薄く揃えられたヘアーの上を武骨なカミソリが数度往復すれば、股間はほとんどつるつるになってしまった。
 それでも剃毛する前に比べると、脚部に繋がる骨の具合や股間付近のおしりの肉までバッチリと見えるようになった。
 さらにボクは、カミソリの横でクリトリスがぴくぴく反応しているのと、股からハンドソープを掻き分けて流れ出ている愛液の存在に気付く。
「霧切さん、エッチなおつゆが出てるけど」
「……うぐぅっ、ううう」
 彼女は何も言えなかったが、溢れる汁は確かに泡を押し流してボクに興奮を主張していた。
「霧切さんは、股間の手入れを他人にされてよろこんじゃう、ヘンタイさんなんだね」
 泡をティッシュでふきとると、それまで茂みの中にあったぷっくりした股肉と縦スジが完全に露わになっていた。
 ボクは無言でシャッターを切り、それも霧切さんの眼前に持って行く。瞳を濡らしていた彼女はそれを一瞥すると、諦めたように眦を下げた。
「降参したらこの赤ちゃんみたいになったおまんこにいっぱいハメてあげるね……それじゃ、『尋問』を再開しようかな」
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