ルーシャン


ルーシャン/Rucian

era2前期より旧・北米大陸中部から少しずつ流通が始まり、
ソレグレイユの建国によって商業が活発化すると瞬く間に世界中に拡散した新種の麻薬。

旧世界の廃工場から垂れ流された有毒物質によって突然変異を起こした植物『ルーシャンリャンガス』が、
周囲のオールグリーンから産生されるマナを養分と誤認して空気中から取り込んだ結果、
偶然にも体内の有毒性物質と結合し、神経系に強力に働きかけ、
服用すると数分の極楽と数日間に渡る身体の倦怠感を齎す麻薬が誕生してしまった。

この麻薬の最も特徴的な性質は、循環器系を除く肉体や内臓に対しては殆ど変化を及ぼさず、
代わりに精神的な副作用が強烈なことである。

肉体に対する主な副作用としては、
「快楽を得た際に交感神経が過剰に働き、血圧が異常に上昇することで全身の血管が浮き上がる」
「それにより血管の内膜が傷み内出血し易くなる」といった軽いものから、
「服用後の心臓の負担が極端に大きくなることによる脳卒中などの脳血管障害や、
 心筋梗塞の様な急性の心臓病」といった重いものまである。

精神に対する主な副作用としては、
「交感神経に作用することによる短期間の興奮」と「揺り返しによる倦怠感」、
「伝達物質に成りすまして神経に働きかけることによる強烈な幻視・幻聴や幻肢の様な触覚異常の誘発」
などが挙げられる。

また、慢性的に使用を続けると、「時空間認識の混乱」、
「破瓜型統合失調症の症状と類似した解体的思考(非合理的で連続性を持たない思考)」などを引き起こし、
それらから来る「錯乱」が顕著となってくる。
これは服用の中止による禁断症状としても見られ、
服用者を収監する刑務所や病院などではルーシャンを求める呻きと叫びが絶えない。

唯一救いとなるのは比較的(飽くまでも"比較的"ではあるが)中毒性が低く、
長期に渡る服用中止で容易に依存症から脱却出来ることだが、
服用者の多くはその前に発狂するか脳出血で死んでしまっている。

それを知っていて尚これを求める人間が減らないのは、
それだけ得られる快楽が心地良いものだからなのだろう。

尚、実際に麻薬効果を齎す物質は、マナとの化合物であるという性質上、
魔術回路魔導陣などに紛れ込みやすく、
不純物であるこれを媒介にして発動された魔術は失敗することが多い。

魔術回路に取り込まれた場合、エルフ種の健康を著しく損なう危険性もあり、
魔術師側からは他の者以上に忌み嫌われる存在となっている。

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